ZenFone Max Plus (M1)はASUSから発売されているSIMフリースマホです。4,130mAhの大容量バッテリーを搭載し、電池持ちに優れています。縦長ディスプレイや顔認証、デュアルレンズカメラといった最新のトレンドを取り入れ、トリプルスロット仕様でDSDSとmicroSDカードの併用ができるなどその他の機能も充実しています。
それでいて価格は30,000円前後と比較的リーズナブルで、コストパフォーマンスに優れた1台です。今回はZenFone Max Plus (M1)のスペックや特徴、おすすめポイント&注意点について詳しく解説します。
1.ZenFone Max Plus (M1)のスペック
まずはZenFone Max Plus (M1)のスペックを見ていきましょう。
1-1.スペック一覧表
ZenFone Max Plus (M1)のスペックを一覧表にまとめました。
発売日 | 2018年2月17日 |
---|---|
メーカー | ASUS |
サイズ | 高さ:約152.6mm 幅:約73mm 厚さ:約8.8mm |
重量 | 約160g |
画面サイズ | 5.7インチ、FHD+ 2160×1080 |
OS | Android 7.0 |
CPU | MediaTek MT6750T (オクタコアCPU) |
RAM | 4GB |
ROM | 32GB |
カメラ性能 | アウトカメラ:1600万画素+800万画素 インカメラ:800万画素 |
外部メモリ | microSDXC/SDHC/SD (最大256GB) |
SIMサイズ | nano SIM×2 |
通信方式 | FDD-LTE: B1/B3/B5/B7/B8/B18/B19/B26/B28 TD-LTE: B38/B41 W-CDMA: B1/B5/B6/B8/B19 GSM/EDGE: 850/900/1,800/1,900MHz Wi-Fi:IEEE 802.11b/g/n |
バッテリー 容量 |
4,130mAh (急速充電対応) |
本体カラー | サンライトゴールド アズールシルバー ディープシーブラック |
デュアルSIM | 〇 (DSDS対応) |
防水 | × |
おサイフ ケータイ |
× |
1-2.ZenFone Max Plus (M1)の特徴
ZenFone Max Plus (M1)の特徴をまとめました。
- 4,130mAhの大容量バッテリーを搭載
- ベゼルレスディスプレイによりコンパクトボディと大画面を両立
- デュアルレンズカメラを搭載
- DSDSに対応
- トリプルスロット仕様でDSDSとmicroSDの併用が可能
ZenFone Max Plus (M1)は4,130mAhの大容量バッテリーを搭載しています。電池持ちが非常に良いので、バッテリーを重視するならまず検討したい1台です。エントリーモデルですが、最近のスマホのトレンドでもある縦長ディスプレイを搭載しています。コンパクトなボディながら、5.7インチの大画面を実現しています。
背面にデュアルレンズカメラを搭載しているのも見逃せません。カメラを重視しているわけでないので特別性能が良いわけではありませんが、30,000円のスマホとしては十分なカメラです。また、ZenFone Max Plus (M1)は2枚のSIMカードを同時に待受けするDSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)に対応しており、電話番号の使い分けが可能です。しかもトリプルスロット仕様なので、DSDSとmicroSDカードを併用することができます。
1-3.外観・デザインの感想
ZenFone Max Plus (M1)は30,000円前後と比較的手ごろな価格のスマホですが、それに反してデザインは非常に高級感があります。背面は質感の良いメタルボディで、安っぽさはありません。サラサラとしていて手触りも良いです。カラーリングはディープシーブラック、サンライトゴールド、アズールシルバーの3色で、いずれも落ちついた色合いです。シーンや性別を問わず、あらゆる人が使いやすいデザインと言えますね。
1-4.HUAWEI nova lite 2と比較
ZenFone Max Plus (M1)のスペックを同時期に発売された「HUAWEI nova lite 2」と比較してみました。
ZenFone Max Plus(M1) | HUAWEI nova lite 2 | |
---|---|---|
発売日 | 2018年2月17日 | 2018年2月9日 |
メーカー | ASUS | HUAWEI |
サイズ | 高さ:約152.6mm 幅:約73mm 厚さ:約8.8mm |
高さ:約150.1mm 幅:約72.05mm 厚さ:約7.45mm |
重量 | 約160g | 約143g |
画面 サイズ |
5.7インチ、FHD+ 2160×1080 |
5.65インチ、FHD+ 2160×1080 |
OS | Android 7.0 | Android 8.0 |
CPU | MediaTek MT6750T (オクタコアCPU) |
HUAWEI Kirin 659 オクタコアCPU (4 × 2.36GHz + 4 × 1.7GHz) |
RAM | 4GB | 3GB |
ROM | 32GB | 32GB |
カメラ 性能 |
アウトカメラ:1600万画素+800万画素 インカメラ:800万画素 |
アウトカメラ:1300万画素+200万画素 インカメラ:800万画素 |
外部 メモリ |
microSDXC/SDHC/SD (最大256GB) |
microSDXC/SDHC/SD (最大256GB) |
SIM サイズ |
nano SIM×2 | nano SIM×2 |
バッテリー 容量 |
4,130mAh (急速充電対応) |
3,000mAh |
本体カラー | サンライトゴールド アズールシルバー ディープシーブラック |
ブルー ブラック ゴールド |
デュアル SIM |
〇 (DSDS対応) |
〇 |
防水 | × | × |
おサイフ ケータイ |
× | × |
nova lite 2はCPUに独自開発のKirin 659を搭載しています。ミドルレンジ向けのオクタコアCPUですが比較的処理性能が高く、サクサクと動作します。ZenFone Max Plus (M1)に搭載されているMediaTek MT6750Tもオクタコアではありますが、処理速度はKirin 659には及びません。メモリが1GB少ないという点を考慮しても、スペックはnova lite 2のほうが優れています。
カメラについては両機種とも背面にデュアルレンズカメラを搭載している点は同じです。しかし、ZenFone Max Plus (M1)のカメラ性能は良くも悪くも価格なりで、普通に使う分には問題ないですが、カメラにこだわる人には物足りないでしょう。一方のnova lite 2は価格の割にはカメラ性能が高く、ポートレートモードや背景を自由にぼかす「ワイドアパーチャ」も使えるため、本格的な写真も撮影できます。
価格を抑えたいけどカメラ性能もできるだけ重視したい、という人にはnova lite 2のほうがおすすめです。スペックとカメラではnova lite 2に軍配が上がりましたが、通信周りとバッテリーはZenFone Max Plus (M1)のほうが優れています。まずはバッテリーです。ZenFone Max Plus (M1)は4,130mAh、nova lite 2は3,000mAhと容量に圧倒的な差があります。
当然、ZenFone Max Plus (M1)のほうが優れた電池持ちです。しかも急速充電にも対応しており、素早く充電できます。そしてもう1つZenFone Max Plus (M1)が優れているのが通信周りです。両機種とも2枚のSIMカードを挿せますが、同時に待受ける「DSDS」に対応しているのはZenFone Max Plus (M1)のみです。
ZenFone Max Plus (M1)はトリプルスロット仕様なので、DSDSとmicro SDカードを併用することもできます。
まとめると、
- スペックやカメラを重視する:nova lite 2
- 通信周りやバッテリーを重視する:ZenFone Max Plus(M1)
というように選ぶと良いでしょう。
2.ZenFone Max Plus (M1)のカメラ性能
ZenFone Max Plus (M1)は背面に1600万画素+800万画素のデュアルレンズカメラを搭載しています。800万画素のセカンドカメラは120°広角カメラになっており、グループ写真の撮影や、広い背景を含めた風景写真の撮影などにピッタリですね。インカメラはシングルレンズですが、ビューティーモードを搭載しているので肌や目の大きさなどを調整しながら自撮りができます。面倒な時はオートモードでサッと撮ることも可能です。
あくまでもバッテリーを重視したモデルであり、カメラを重視したスマホには劣ります。薄暗い場所でもノイズや白飛びのない写真を撮りたい、背景を自然にぼかしたいなど、ある程度カメラにこだわりがある場合はカメラを重視したスマホを購入しましょう。
3.ZenFone Max Plus (M1)のおすすめポイント
続いて、ZenFone Max Plus (M1)のおすすめポイントを見ていきましょう。
(1)大容量バッテリーにより電池切れを気にせず使える
ZenFone Max Plus (M1)は4,130mAhという大容量バッテリーを搭載しており、電池持ちが非常に良いです。最大待ち受け時間は28日間、最大連続通話時間は45時間にも及びます。もちろん実際に使っていてそこまで持つことはないでしょうが、電池持ちが良いことは確かです。普通に使っていても2,3日は持つでしょう。
急速充電にも対応しており、約3時間で満充電します。一般的なスマホと比べるとやや遅く感じますが、バッテリー容量が多いことを考えるとむしろ速いと言えます。他のスマホやタブレットを充電できる「リバースチャージ」も利用可能です。価格が安いことも相まって、サブ端末としてもおすすめですね。
(2)縦長のベゼルレスディスプレイにより大画面ながら持ちやすい
ZenFone Max Plus (M1)は画面のベゼル(縁)が狭いウルトラスリムベゼルを採用しており、5.7インチというディスプレイサイズながら5.2インチクラスの本体サイズを実現しています。縦横比18:9の縦長ディスプレイを採用することで横幅が狭く縦に長いスタイルになり、大画面ながら片手でもしっかり持てます。
コンパクトボディと大画面を実現しているので、動画やゲームを楽しみたいけど携帯性も重視したい人におすすめです。
(3)DSDSに対応し、トリプルスロット仕様でmicroSDカードの併用も可
ZenFone Max Plus (M1)はDSDSに対応し、2つの電話番号を同時に待受けできます。しかも2つあるSIMカードスロットとは別に独立したmicroSDカードスロットが用意された「トリプルスロット仕様」なので、DSDSとmicroSDカードの併用が可能です。
DSDS対応のスマホ自体は珍しくありませんが、そのほとんどはSIMカードスロット2とmicroSDカードスロットが排他利用になっており、DSDS中はmicroSDカードが使えません。手ごろな価格でDSDSとmicroSDカードを併用したい人にもおすすめです。
(4)顔認証と指紋認証の2つの生体認証に対応
ZenFone Max Plus (M1)は顔認証と指紋認証という2つの生体認証に対応しています。どちらも精度が高く、スムーズな画面ロックの解除ができます。顔認証については上位モデルと比べると認証速度がやや遅いです。しかし、手袋をしているときや机に置いているときなど、指紋認証を使えない時は顔認証が使えると便利です。両方とも設定しておき、状況に応じて使い分けると良いでしょう。
4.ZenFone Max Plus (M1)の注意点
たくさんのおすすめポイントがあるZenFone Max Plus (M1)ですが、いくつか注意点やデメリットもあります。
(1)au VoLTEには非対応
ZenFoneシリーズはau VoLTEに対応した機種が多いですが、残念ながらZenFone Max Plus (M1)はau VoLTEに対応していません。そのため、au系の格安SIMでは使えません。au系格安SIMを使いたい人はau VoLTEに対応した他の機種を選びましょう。同じZenFone Maxシリーズでは1つ古い「ZenFone 4 Max」と最新モデルである「ZenFone Max M1」がau VoLTEに対応しています。
au系格安SIMでバッテリー重視のスマホを使いたい人はこの2機種がおすすめです。
(2)防水やおサイフケータイには非対応
低価格ながら様々な機能を搭載しているZenFone Max Plus (M1)ですが、防水・防塵やおサイフケータイといった日本独自の機能には非対応です。海外メーカー製スマホではこれらの機能は搭載していないことが多く、他のZenFoneシリーズも対応していないのでしょうがないかもしれません。
防水・防塵やおサイフケータイを使いたい場合は「AQUOS sense plus SH-M07」や「arrows M04」など、国内メーカー製のスマホを利用しましょう。
5.ZenFone Max Plus (M1)を購入できるMVNO
ZenFone Max Plus (M1)はMVNOとセット購入することもできます。ただ、1つ古いモデルにあたる「ZenFone 4 Max」が大ヒットしているということもあり、ZenFone Max Plus (M1)を取り扱っている事業者は少ないので気を付けましょう。
ZenFone Max Plus(M1)を購入できるMVNOと販売価格は以下の通りです。
6.ZenFone Max Plus (M1)の評価まとめ
ZenFone Max Plus (M1)のスペックやおすすめポイント、注意点などを見てきました。これまでのMaxシリーズ同様に大容量バッテリーを搭載していることが最大の特徴で、電池持ちを重視したい人に向いています。
それ以外にもデュアルレンズカメラや5.7インチの縦長ディスプレイを搭載し、DSDSや顔認証にも対応するなど、30,000円のスマホとしては機能が充実しており、コスパに優れています。とくにトリプルスロット仕様でDSDS対応のスマホはほとんどないので、DSDSとmicroSDカードを併用したい人にもおすすめです。