HUAWEI P10 liteは中国のスマホメーカーHUAWEIから発売されているSIMフリースマホです。2016年に発売され大ヒットした「HUAWEI P9 lite」の後継機で、P9 lite同様コスパに優れています。
SNSやブラウジング、動画視聴といった普段使いはもちろん、3Dゲームも快適に利用できるので、幅広い人におすすめできる万能機です。
今回はHUAWEI P10 liteの特徴やメリット・デメリットについて解説します。
1.HUAWEI P10 liteのスペック
1-1.スペック表
発売日 | 2017年6月9日 |
---|---|
メーカー | HUAWEI |
サイズ | 高さ:約146.5mm、幅:約72mm、厚さ:約7.2mm |
重量 | 約146g |
画面サイズ | 約5.2インチ, FHD (1920×1080ドット), IPS |
CPU | HUAWEI Kirin658 オクタコア (4×2.1GHz+4×1.7GHz) |
OS | Android 7.0 Nougat / Emotion UI 5.1 |
RAM(メモリ) | 3GB |
ROM(ストレージ) | 32GB |
カメラ性能 | アウトカメラ:1200万画素 インカメラ:800万画素 |
外部メモリ | microSD(最大128GB) |
SIMサイズ | microsSIM×1、nanoSIM×1 |
最大通信速度 | 下り:262.5Mbps 上り:50Mbps |
通信方式 |
|
Bluetooth | Bluetooth 4.1 |
バッテリー容量 | 3000mAh(急速充電対応) |
対応回線 | ドコモ系格安SIM au系格安SIM ソフトバンク系格安SIM |
本体カラー | サファイアブルー、パールホワイト、ミッドナイトブラック、プラチナゴールド(SIMフリー専用)、サクラピンク(UQモバイル専用) |
VoLTE | ドコモ、au |
イヤホンジャック | 〇 |
防水 | × |
おサイフケータイ | × |
ワンセグ | × |
デュアルスタンバイ(DSDS) | × |
1-2.特徴
HUAWEI P10 liteの特徴はコスパに優れていることです。ミドルスペックスマホですが、高速のオクタコアCPUに3GBメモリ、高精度の指紋認証センサ、急速充電対応バッテリーを搭載し、さらにau VoLTEにも対応しています。
それにもかかわらず価格は20,000円台後半~30,000円前後と非常にリーズナブルです。普段使いはもちろん、よほど動作が重いものでなければ3Dゲームも十分プレイ可能です。初めて格安SIMやSIMフリースマホを利用する人で特別なこだわりがないなら、基本的にはP10 liteを使えば問題ないでしょう。
2.他機種と比較
2-1.HUAWEI P10と比較
※赤文字:両者を比較して上回っているスペック項目
HUAWEI P10 lite | HUAWEI P10 | |
---|---|---|
発売日 | 2017年6月9日 | 2017年6月9日 |
メーカー | HUAWEI | HUAWEI |
サイズ | 高さ:約146.5mm、幅:約72mm、厚さ:約7.2mm | 高さ:約145.3mm、幅:約69.3mm、厚さ:約6.98mm |
重量 | 約146g | 約145g |
画面サイズ | 約5.2インチ, FHD (1920×1080ドット), IPS | 約 5.1インチ, FHD (1080×1920ドット), IPS |
CPU | HUAWEI Kirin658 オクタコア (4×2.1GHz+4×1.7GHz) | HUAWEI Kirin 960 オクタコア (4 x 2.4GHz A73 + 4 x 1.8GHz A53) |
OS | Android 7.0 Nougat / Emotion UI 5.1 | Android 7.0 Nougat / Emotion UI 5.1 |
RAM(メモリ) | 3GB | 4GB |
ROM(ストレージ) | 32GB | 64GB |
カメラ性能 | アウトカメラ:1200万画素 インカメラ:800万画素 |
アウトカメラ:1200万画素+2000万画素 インカメラ:800万画素 |
外部メモリ | microSD(最大128GB) | microSD(最大256GB) |
SIMサイズ | microsSIM×1、nanoSIM×1 | nanoSIM×2 |
最大通信速度 | 下り:262.5Mbps 上り:50Mbps |
下り:262.5Mbps 上り:50Mbps |
通信方式 |
|
|
Bluetooth | Bluetooth 4.1 | Bluetooth 4.2 |
バッテリー容量 | 3000mAh(急速充電対応) | 3200mAh(急速充電対応) |
対応回線 | ドコモ系格安SIM au系格安SIM ソフトバンク系格安SIM |
ドコモ系格安SIM ソフトバンク系格安SIM |
本体カラー | サファイアブルー、パールホワイト、ミッドナイトブラック、プラチナゴールド(SIMフリー専用)、サクラピンク(UQモバイル専用) | ダズリングブルー、グラファイトブラック、プレステージゴールド、ミスティックシルバー |
VoLTE | ドコモ、au | ドコモ |
イヤホンジャック | 〇 | 〇 |
防水 | × | × |
おサイフケータイ | × | × |
ワンセグ | × | × |
デュアルスタンバイ (DSDS) |
× | 〇 |
まず、P10 liteを同じP10シリーズのフラグシップモデル「HUAWEI P10」と比較してみました。P10 liteがP10の下位モデルに位置付けられていることもあり、スペックはP10のほうが大きく優れています。
CPUはP10のKirin 960のほうが処理速度は速いですし、メモリとストレージはともにP10のほうが大きな容量です。さらにメインカメラはP10 liteがシングルレンズなのに対して、P10はライカ監修のダブルレンズカメラを搭載しています。P10 liteのカメラも十分すぎるくらい高性能ですが、よりカメラにこだわるならP10の方が良いでしょう。
P10とP10 liteで注目すべきなのが通信周りです。P10のほうが対応している周波数帯が多いですし、2枚のSIMカードを待受けするDSDSにも対応しています。しかし、P10はau VoLTEに対応していないのに対して、P10 liteはau VoLTEに対応しており、au系の格安SIMを利用することができます。
P10 liteは対応している周波数帯は少ないですが、auのプラチナバンドであるバンド18に対応しているので、au VoLTEが利用可能になっています。スペックを重視する人、DSDS機能を利用したい人はP10がおすすめですが、au系格安SIMを使いたい場合はP10 liteを選びましょう。
2-2.HUAWEI novaと比較
※赤文字:両者を比較して上回っているスペック項目
HUAWEI P10 lite | HUAWEI nova | |
---|---|---|
発売日 | 2017年6月9日 | 2017年2月24日 |
メーカー | HUAWEI | HUAWEI |
サイズ | 高さ:約146.5mm、幅:約72mm、厚さ:約7.2mm | 高さ:約141.2mm、幅:約69.1mm、厚さ:約7.1mm |
重量 | 約146g | 約146g |
画面サイズ | 約5.2インチ, FHD (1920×1080ドット), IPS | 約5.0インチ, FHD(1920×1080ドット), IPS |
CPU | HUAWEI Kirin658 オクタコア (4×2.1GHz+4×1.7GHz) | Qualcomm Snapdragon 625 オクタコア, 8 x2.0GHz A53, 14nm |
OS | Android 7.0 Nougat / Emotion UI 5.1 | Android 6.0 Marshmallow / Emotion UI 4.1 |
RAM(メモリ) | 3GB | 3GB |
ROM(ストレージ) | 32GB | 32GB |
カメラ性能 | アウトカメラ:1200万画素 インカメラ:800万画素 |
アウトカメラ:1200万画素 インカメラ:800万画素 |
外部メモリ | microSD(最大128GB) | microSD(最大128GB) |
SIMサイズ | microsSIM×1、nanoSIM×1 | nanoSIM×2 |
最大通信速度 | 下り:262.5Mbps 上り:50Mbps | 下り:225Mbps 上り:50Mbps |
通信方式 |
|
|
Bluetooth | Bluetooth 4.1 | Bluetooth 4.1 |
バッテリー容量 | 3000mAh(急速充電対応) | 3020mAh(急速充電対応) |
対応回線 | ドコモ系格安SIM au系格安SIM ソフトバンク系格安SIM |
ドコモ系格安SIM, au系格安SIM ソフトバンク系格安SIM |
本体カラー | サファイアブルー、パールホワイト、ミッドナイトブラック、プラチナゴールド(SIMフリー専用)、サクラピンク(UQモバイル専用) | ミスティックシルバー、チタニウムグレー、ローズゴールド |
VoLTE | ドコモ、au | ドコモ、au |
イヤホンジャック | 〇 | 〇 |
防水 | × | × |
おサイフケータイ | × | × |
ワンセグ | × | × |
デュアルスタンバイ (DSDS) |
× | 〇 |
続いて、P10 liteと「nova」シリーズのフラグシップモデルである「HUAWEI nova」を比較してみました。基本的なスペックは近いですが、微妙に違いがあります。
まずCPUですが、novaはHUAWEIのスマホとしては珍しく自社開発のKirinではなくQualcomm製のSnapdragon 625を搭載しています。
P10 liteのKirin 658とスペックは近いですが、Snapdragon 625のほうがやや処理速度が速いですし3D性能も高いです。したがって、3Dゲームをたくさんプレイする人はHUAWEI novaのほうが良いでしょう。
その他の違いとしてはP10 liteはDSDS非対応なのに対して、novaはDSDSに対応しており、2枚のSIMカードの同時待受けが可能です。novaはアップデートでau VoLTEにも対応したので、幅広いSIMカードが利用できます。
スペック面ではおおむねnovaのほうが上ですが、その分だけ価格はP10 liteのほうが安いです。DSDSを使いたい人はnova、コスパを重視するならP10 liteを選びましょう。
2-3. HUAWEI P9 liteと比較
※赤文字:両者を比較して上回っているスペック項目
HUAWEI P10 lite | HUAWEI 9 lite | |
---|---|---|
発売日 | 2017年6月9日 | 2016年6月17日 |
メーカー | HUAWEI | HUAWEI |
サイズ | 高さ:約146.5mm、幅:約72mm、厚さ:約7.2mm | 高さ:約146.8mm、幅:約72.6mm、厚さ:約7.5mm |
重量 | 約146g | 約147g |
画面サイズ | 約5.2インチ, FHD (1920×1080ドット), IPS | 5.2インチ, FHD(1920×1080ドット), IPS |
CPU | HUAWEI Kirin658 オクタコア (4×2.1GHz+4×1.7GHz) | HUAWEI Kirin650 オクタコア (4×2.0GHz+4×1.7GHz) |
OS | Android 7.0 Nougat / Emotion UI 5.1 | Android 7.0 / Emotion UI 5.0 |
RAM(メモリ) | 3GB | 2GB |
ROM(ストレージ) | 32GB | 16GB |
カメラ性能 | アウトカメラ:1200万画素 インカメラ:800万画素 |
アウトカメラ:1300万画素 インカメラ:800万画素 |
外部メモリ | microSD(最大128GB) | microSD(最大128GB) |
SIMサイズ | microsSIM×1、nanoSIM×1 | nanoSIM×2 |
最大通信速度 | 下り:262.5Mbps 上り:50Mbps | 下り:150Mbps 上り:50Mbps |
通信方式 |
|
|
Bluetooth | Bluetooth 4.1 | Bluetooth 4.1 |
バッテリー容量 | 3000mAh(急速充電対応) | 3000mAh |
対応回線 | ドコモ系格安SIM au系格安SIM ソフトバンク系格安SIM |
ドコモ系格安SIM ソフトバンク系格安SIM |
本体カラー | サファイアブルー、パールホワイト、ミッドナイトブラック、プラチナゴールド(SIMフリー専用)、サクラピンク(UQモバイル専用) | ホワイト、ブラック、ゴールド |
VoLTE | ドコモ、au | ドコモ |
イヤホンジャック | 〇 | 〇 |
防水 | × | × |
おサイフケータイ | × | × |
ワンセグ | × | × |
デュアルスタンバイ (DSDS) |
× | × |
最後に、P10 liteを先代モデルのP9 liteと比較してみました。スペックを見ると、全体的にP10 liteのほうが高く、P9 liteから着実に進化しているのが分かります。CPUは新しいKirin 658プロセッサになって処理速度が向上し、メモリとストレージの容量が増加しています。
バッテリー容量は同じですが、P10 liteはHUAWEI独自の急速充電に対応し、素早く充電することが可能になりました。通信面でもP10 liteは大きく進化しています。LTEの下り最大通信速度が262.5Mbpsと速くなり、Wi-Fiも最新規格である11acに対応しています。さらに、P10 liteはau VoLTEに対応しているのでau系格安SIMも使用可能です。
価格はP9 liteが20,000円前後、P10 liteが25,000~30,000円前後なので、P9 liteのほうが安いです。とにかく安さを重視するならP9 liteですが、そうでないならスペックが高くコスパに優れるP10 liteがおすすめです。
3.HUAWEI P10 liteのメリット・デメリット
3-1.メリット
(1)高いコストパフォーマンス
HUAWEI P10 liteの最大のメリットはコスパの高さです。オクタコアCPUに3GBメモリ、32GBのストレージを搭載しており、ミドルスペックスマホとしては高い性能を誇ります。また、指紋認証や急速充電、au VoLTE対応などSIMフリースマホにとって必要な機能は一通り網羅しています。
それでいて価格は20,000円後半~30,000円前後とお手頃です。もちろんスペックやカメラなどにこだわればP10 liteより優れているスマホはいくらでもありますが、この価格でこれだけスペックや機能が充実しているスマホはほとんどありません。コスパを重視するならP10 liteはかなりおすすめです。
(2)au VoLTE対応
HUAWEI P10 liteはau VoLTEに対応しており、au系格安SIMでも利用可能です。SIMフリースマホではau VoLTEに対応している機種が少ないので貴重です。ただし、auの3G回線であるCDMA2000には対応していません。したがって、au系格安SIMで使う際は必ずau VoLTEに対応した「VoLTE SIM」を選ぶようにしましょう。
(3)急速充電に対応
HUAWEI P10 liteはHUAWEI独自の急速充電に対応しています。10分の充電で約2時間の動画を再生することが可能になり、30分で43%、97分で100%の充電が完了します。バッテリーがなくなっても素早く充電できるのでもしもの時も安心ですね。
(4)指紋認証の精度が高くロック解除もスムーズ
HUAWEI P10 liteの背面には指紋認証センサが搭載されており、指紋認証によってロック画面の解除ができます。指紋認証自体は決して珍しい物ではなくなりましたが、HUAWEI P10 liteの指紋認証は精度が非常に高く、わずか0.3秒という速さでロックを解除できます。触れるだけですぐに解除されるので、ストレスなくスマホを使えます。
3-2.デメリット
(1)デュアルSIMだがDSDS非対応
HUAWEI P10 liteはデュアルSIM仕様になっており、2枚のSIMカードを挿すことができます。しかし、片方で4Gまたは3Gによる通信を行うと、もう片方は国内では使われていない2Gによる通信しか利用できなくなります。
したがって、P10 liteは実質DSDSには対応していません。国内でDSDSを利用したい場合は単なるデュアルSIMではなくDSDSに対応した機種を購入しましょう。
(2)防水やおサイフケータイ、ワンセグには非対応
コスパに優れるHUAWEI P10 liteですが、防水やおサイフケータイ、ワンセグといった機能には非対応です。これらの機能を使いたい場合は富士通や京セラといった国内メーカーのスマホを使うようにしましょう。
4.HUAWEI P10 liteを購入できるMVNO
HUAWEI P10 liteを購入できるMVNOは以下の通りです。
- BIGLOBEモバイル:1,240円×24ヶ月(一括払い不可)
- IIJmio:26,800円
- J:COMモバイル:33,000円
(J:COM TVまたはJ:COM NETに加入している人は0円) - mineo:27,600円
- NifMo:26,667円
- OCNモバイルONE:23,800円
- UQモバイル:33,804円
(マンスリー割り適用でプランSなら実質13,608円、プランM以上なら実質108円) - Uモバイル:29,980円
- イオンモバイル:29,980円
- エキサイトモバイル:27,800円
- 楽天モバイル:29,980円
(長期優待ボーナス2年で19,980円、3年で9,980円)
HUAWEI P10 liteは人気が高く、しかもau回線でも利用できることから幅広いMVNOで取り扱われています。なお、DMMモバイルとフリーテルについては売り切れになっており購入できないので気を付けましょう。
5.まとめ
SIMフリースマホ(格安スマホ端末)の中でも圧倒的な人気を誇るHUAWEI P10 lite。価格に対するスペックも抜群で、デメリットもほとんどありません。ハイスペック機種ではありません、ミドルレンジの機種として十分すぎる性能でしょう。
SIMフリースマホ選びで何を買ったらいいのかわからない場合は、とりあえずHUAWEI P10 liteを選んでおけば後悔することはありませんよ。