HUAWEI Mate 10 ProはHUAWEIから発売されているSIMフリースマホです。Mate 10 ProはAI対応のオクタコアCPUに6GBメモリを搭載するなど、高いスペックを誇ります。自慢のLeicaダブルレンズカメラも健在で、新たにAI機能に対応するなど、今まで以上に進化しています。
他にもHUAWEIスマホで初めて防水・防塵に対応し、国内では初となるDSDVに対応するなど、新機能も目白押しです。今回はHUAWEI Mate 10 Proのスペックや特徴、メリット・デメリットについて詳しく解説します。
1.HUAWEI Mate 10 Proの外観・デザイン
まずは、HUAWEI Mate 10 Proの外観・デザインについて見ていきましょう。
1-1.前面・背面・側面
HUAWEI Mate 10 Proの写真を、様々な角度から撮ってみました。
前面
シンプルな見た目ですね。画面の縁が狭いため迫力があります。
側面
■上部
■下部
■右サイド
■左サイド
側面は、電源ボタンやUSBケーブルの差込口が付いています。
背面
HUAWEI Mate10 Proはダブルレンズカメラです。カメラ写真については後ほど。真ん中の穴は、指紋認証のセンサーです。
イヤホン・充電器も同梱
イヤホン・充電器の他は、説明書とメーカー保証が入っています。
1-2.外観の感想
HUAWEI Mate 10 Proの外観は非常に高級感があります。前面・背面の両方がガラスで覆われており、光の当て方によって反射の仕方が変わるため、どの角度から見ても美しいです。カラーリングはミッドナイトブルーとチタニウムグレーの2色が用意されています。
ミッドナイトブルーはやや派手な色合いでスタイリッシュ、チタニウムグレーはシックで落ち着いた印象です。両方とも、どちらかと言うと男性向けのカラー・デザインで、スーツとの相性も良くビジネス用途にもぴったりです。
2.HUAWEI Mate 10 Proのカメラ
次は、HUAWEI Mate 10 Proのカメラ性能について見ていきましょう。
2-1.街の風景を撮影
HUAWEI Mate 10 Proで街の風景を撮影してみました。
見ての通り、スマホのカメラとは思えない画質です。細部まで鮮明に映っています。
2-2.夜景を撮影
次は夜景を撮影してみます。
何気ない夜の街なかですが、道路の模様までくっきりと撮影できています。暗所でもカメラ性能は問題ないです。
2-3.ポートレートモード・接写
おしゃれな写真を撮れるポートレートモードです。
背景をぼかして、手前の木を目立たせてみました。
次は、手前の木をぼかして背景をくっきりと撮影しています。ポートレートモードを上手く使いこなせば、SNS映えする綺麗な写真が撮れます。
こちらは、道端の花を接写で撮影。
当たり前ですが、フォトショップでいじっていませんよ(笑)。HUAWEI Mate 10 ProはSIMフリースマホに限らず、全スマホでトップクラスのカメラ性能です。実際の写真を見ると、その実力がよく分かりました。
2-4.デュアルレンズの性能とカメラモード
HUAWEI Mate 10 Proは背面に1200万画素のカラーセンサー+2000万画素のモノクロセンサーで構成されるデュアルレンズカメラを搭載しています。
画素数は同年に発売されたHUAWEI P10と同じですが、F値が2.2から1.6に大きくなりました。より明るい写真を撮れるようになり、とくに夜景撮影の際に力を発揮します。
さらに、HUAWEIスマホでは初めてAI機能に対応しており、AIが被写体を自動で判別し、「花」や「フード」、「雪」といった適切なモードを選択してくれます。そのため、誰でも簡単に本格的な写真が撮影可能です。
その他にも背景をぼかす「ワイドアパーチャ」や最大2倍のハイブリッドズーム、4K動画撮影などさまざまな機能に対応しています。2018年に発売したP20 ProやP20にはやや劣りますが、それでもSIMフリースマホとしてはトップクラスのカメラ性能であることは間違いありません。
カメラにこだわりたい、という人でも満足できる仕上がりです。
3.HUAWEI Mate 10 Proのスペック
ここからはHUAWEI Mate 10 Proのスペックを見ていきましょう。
3-1.スペック一覧表
HUAWEI Mate 10 Proのスペックを一覧表にまとめました。
発売日 | 2017年12月1日 |
---|---|
メーカー | HUAWEI |
サイズ | 高さ:約154.2mm 幅:約74.5mm 厚さ:約7.9mm |
重量 | 約178g |
画面サイズ | 6.0インチ、FHD+ 2160×1080、OLED |
OS | Android 8.0 |
CPU | HUAWEI Kirin 970 オクタコアCPU (4×2.36GHz+4×1.8GHz) |
RAM | 6GB |
ROM | 128GB |
カメラ性能 | アウトカメラ:1200万画素+2000万画素 インカメラ:800万画素 |
外部メモリ | 利用不可 |
SIMサイズ | nano SIM×2 |
通信方式 | FDD LTE: B1/2/3/4/5/7/8/9/12/17/19/20/26/28/32 TDD LTE: B34/38/39/40/41 受信時 2CCA/3CCA 対応 WCDMA: B1/2/4/5/6/8/19 TD-SCDMA: B34/39 GSM: 850/900/1800/1900MHz Wi-Fi:IEEE 802.11a/b/g/n/ac |
バッテリー 容量 |
4000mAh(急速充電対応) |
本体カラー | ミッドナイトブルー チタニウムグレー |
デュアルSIM | 〇(DSDV対応) |
防水 | IP67 |
おサイフ ケータイ |
× |
3-2.端末の特徴
HUAWEI Mate 10 Proの特徴は以下の通りです。
- 世界初となるAI対応プロセッサ「Kirin 970」
- 高性能なダブルレンズカメラ
- 大型の有機ELディスプレイ搭載
- 防水・防塵に対応
Mate 10 Proはハイエンドモデルということもあり、スペックが非常に高いです。中でも注目なのが世界初となるAI対応プロセッサ「Kirin 970」でしょう。Kirin 970は高性能なオクタコアCPUで、3Dゲームもサクサク動作します。
さらにAI処理専用のNPUを搭載しており、AI計算における電力効率は50倍、パフォーマンスは25倍に向上しています。その恩恵を受けているのがカメラです。AIが被写体を判別し、その被写体に合ったモードを自動で選択してくれます。
f値が1.6になるなど、Leicaダブルレンズカメラ自体の性能も向上しており、より本格的な写真が撮影可能です。Mate 10 Proは現在のハイスペックスマホのトレンドになっている「アスペクト比18:9」の縦長ディスプレイをいち早く採用しています。
しかも液晶ではなくOLED(有機EL)なので、これまでより発色が良く美しい映像を楽しめます。Mate 10 ProはIP67相当の防水・防塵に対応しています。国内で発売されているHUAWEI端末では初めてです。
3-3.HUAWEI P20 Proと比較
HUAWEI Mate 10 Proのスペックを、Pシリーズの最新モデルである「HUAWEI P20 Pro」のスペックと比較してみました。
HUAWEI Mate 10 Pro | HUAWEI P20 Pro | |
---|---|---|
発売日 | 2017年12月1日 | 2018年6月15日 |
メーカー | HUAWEI | HUAWEI |
サイズ | 高さ:約154.2mm 幅:約74.5mm 厚さ:約7.9mm |
高さ:約155mm 幅:約74mm 厚さ:約7.9mm |
重量 | 約178g | 約180g |
画面 サイズ |
6.0インチ、FHD+ 2160×1080, OLED |
約6.1インチ、FHD+ 2240×1080、OLED |
OS | Android 8.0 | Android 8.1 |
CPU | HUAWEI Kirin 970 オクタコアCPU (4×2.36GHz+4×1.8GHz) |
HUAWEI Kirin970 オクタコア 2.4GHz(クアッドコア)+1.8 GHz(クアッドコア) |
RAM | 6GB | 6GB |
ROM | 128GB | 128GB |
カメラ 性能 |
アウトカメラ:1200万画素+2000万画素 インカメラ:800万画素 |
アウトカメラ:4000万画素+2000万画素+800万画素 インカメラ:2400万画素 |
外部 メモリ |
利用不可 | 利用不可 |
SIM サイズ |
nano SIM×2 | nano SIM |
通信方式 | FDD LTE:B1/2/3/4/5/7/8/9/12/17/19/20/26/28/32 TDD LTE: B34/38/39/40/41 受信時 2CCA/3CCA 対応 WCDMA: B1/2/4/5/6/8/19 TD-SCDMA: B34/39 GSM: 850/900/1800/1900MHz Wi-Fi:IEEE 802.11a/b/g/n/ac |
FDD LTE:B1/3/4/5/12/17/19/21/28 TDD-LTE:B39/42 WCDMA: B1/5/6/19 GSM:850/900/1800/1900MHz Wi-Fi:IEEE 802.11a/b/g/n/ac |
バッテリー 容量 |
4000mAh (急速充電対応) |
3,900mAh (急速充電対応) |
本体カラー | ミッドナイトブルー チタニウムグレー |
ミッドナイトブルー ブラック |
デュアル SIM |
〇 (DSDV対応) |
× |
防水 | IP67 | IPX67 |
おサイフ ケータイ |
× | 〇 |
両方ともハイエンドモデルということもあり、スペックはよく似ています。ディスプレイ解像度やバッテリー容量などは微妙に違いますが、
- CPUはKirin 970
- メモリ6GB
- ストレージ128GB
- 防水対応
- mircoSDカードスロット&イヤホンジャック非搭載
といたように共通点が多く、スペック的にはほぼ同じです。異なるのは「カメラ性能」と「通信周り」の2つです。カメラはP20 Proのほうがリードしています。世界初となるトリプルレンズカメラを搭載し、カラーセンサーの画素数は従来の1200万画素から4000万画素にアップしています。
Mate 10 Proで取り入れられたAI機能もさらに進化し、AIが手ブレを補正する「AI手ブレ補正」によって暗所でも手ブレすることなく、きれいな写真が撮影可能です。さらにMate 10 Proでは最大2倍だったハイブリッドズームは最大5倍になり、より遠くの被写体もきれいに撮影できるようになりました。
Mate 10 Proのカメラも依然高い評価を受けていますが、P20 Proはさらにその上を行くカメラ性能を持っています。一方、通信面ではMate 10 Proのほうが優れています。P20 Proはドコモ専売なので、海外版P20 ProにあったDSDV機能は使えません。
Mate 10 ProはSIMフリーなのでドコモとソフトバンクのSIMが使えますし、DSDVにも利用可能です。そもそもP20 Proはドコモを契約するかオークションなどで購入するかしないと手に入れられません。
格安SIMユーザーにとってはMate 10 Proのほうが入手しやすく、使いやすいです。どうしてもカメラにこだわりたいならP20 Pro、そうでないなら購入しやすいMate 10 Proを利用すると良いでしょう。
3-4.AnTuTuベンチマーク
HUAWEI Mate 10 Proのベンチマークスコアをアプリで計測してみました。
総合点:199668
- CPU:70180
- GPU:72187
- UX:43506
- MEM:13795
予想通り、HUAWEI Mate 10 Proのベンチマークスコアはハイスペック機種として圧倒的な数値でした。約80000点でミドルスペックの上位機種に相当します。HUAWEI Mate 10 Proは約200000点です。
負荷の大きい3Dゲームも余裕で起動しますし、アプリのサクサク感などはまったく問題ありません。価格の高い機種ですが、金額に見合ったハイレベルなスペックであることが分かります。
4.HUAWEI Mate 10 Proのおすすめポイント
ここからはHUAWEI Mate 10 Proのおすすめポイントを見ていきましょう。
(1)SIMフリースマホではトップクラスのスペック
HUAWEI Mate 10 Proはハイエンドスマホの名に恥じない、高いスペックを持っています。独自開発のオクタコアCPU「Kirin 970」は処理速度が非常に速く、3Dゲームもサクサク動作します。メモリも6GBと大容量なので、複数のアプリを同時に起動しても安定した動作が可能です。
ストレージ容量も128GBと大容量です。これだけあればアプリや写真を思う存分保存できます。さらに、バッテリー容量も4,000mAhと大容量です。ゲームや動画視聴もバッテリー持ちを気にせず1日中楽しめます。
(2)高性能なダブルレンズカメラ搭載
HUAWEI Mate 10 Proは高性能なダブルレンズカメラを搭載しています。これまでのHUAWEIのフラグシップモデルはいずれも高いカメラ性能を誇っていました。
しかし、Mate 10 ProはF値が1.6になり、AI機能に対応するなどより進化しています。発売から10か月ほど経っているものの、今でもSIMフリースマホではトップクラスの性能です。
(3)防水・防塵に対応
HUAWEI Mate 10 Proは防水・防塵に対応しています。国内で発売されているHUAWEI製スマホでは初めてです。防水性能はIPX7相当、防塵性能はIP6X相当と、非常に高い性能を誇ります。海や川、キャンプなど、水辺で写真を撮る際も安心して使えますね。
(4)DSDV対応
HUAWEI Mate 10 Proは国内初となる「DSDV(デュアルSIMデュアルVoLTE)」に対応しています。これまでにも2枚のSIMで同時に待受けできるDSDSに対応した機種はありました。しかし、DSDSでは片方のSIMで4G回線を使うと、もう片方は3G回線になってしまうのがデメリットです。
それに対して、DSDVは4G+4Gによる待ち受けができるので、両方のSIMでVoLTEを利用した高品質な音声通話が可能です。ただし、Mate 10 Proはソフトバンク網のVoLTEにしか対応しておらず、ドコモとauのVoLTEは使えません。
3キャリアのVoLTEに対応していれば幅広いSIMカードを組み合わせることができただけに、ソフトバンク網のみ対応なのは残念ですね。
5.HUAWEI Mate 10 Proの注意点
さまざまなおすすめポイントがあるHUAWEI Mate 10 Proですが、注意点もいくつかあります。
(1)au系格安SIMは使えない
DSDVの項目でもお話ししましたが、HUAWEI Mate 10 Proはau VoLTEには非対応です。したがって、au系の格安SIMは利用できません。ドコモはVoLTEこそ対応していませんがLTEによる通信はちゃんとできますし、ソフトバンクはしっかりVoLTEまで対応しています。
したがって、HUAWEI Mate 10 Proを使う場合はドコモもしくはソフトバンク回線の格安SIMで利用しましょう。
(2)microSDカードスロット&イヤホンジャック非搭載
HUAWEI Mate 10 ProはmicroSDカードスロットとイヤホンジャックが非搭載です。Mate 10 ProでmicroSDカードを使いたい場合は別売りのUSB-C対応カードリーダーが必要です。
イヤホンを使う場合も、
- Bluetooth接続のイヤホンを使う
- 付属のUSB-Cハイレゾイヤホンを使う
- 有線イヤホンをUSB-C to 3.5 mm ヘッドフォンジャックアダプタ経由で使う
のいずれかの方法で使わないといけません。microSDカードも有線イヤホンも使えなくはないですが、他のスマホと違ってやや手間がかかります。microSDカードを利用したい人や、音楽はお気に入りの有線イヤホンで聞きたいという人は要注意です。
6.HUAWEI Mate 10 Proを購入できるMVNO
HUAWEI Mate 10 Proは他のHUAWEI端末同様、数多くのMVNOでセット販売を取り扱われています。
HUAWEI Mate 10 Proを購入できるMVNOは以下の通りです。
- DMMモバイル:79,800円
- IIJmio:79,800円
- LinksMate:88,000円
- NifMo:75,556円
- イオンモバイル:89,800円
- エキサイトモバイル:79,800円
- 楽天モバイル:89,800円
7.HUAWEI Mate 10 Proの評価まとめ
以上、HUAWEI Mate 10 Proのスペックや特徴、メリット・デメリットについて解説しました。Mate 10 ProはSIMフリースマホとしてはトップクラスのスペックとカメラ性能を誇るハイエンドスマホです。とくにスペックは今年発売したP20 Proにも引けを取りません。
カメラはP20 ProやP20にやや劣るものの、非常に性能が高いのでカメラにこだわりたい人でも満足のいく仕上がりです。スペックとカメラの両方にこだわりたいなら、HUAWEI Mate 10 Proはかなりおすすめです。