音声通話SIMとデータSIMの違いとは?どちらを契約すべきか丸わかり

SIMカードには音声通話SIMとデータSIMの2種類があります。両者の違いがよく分からないと、お悩みかと思います。

そこで今回は、音声通話SIMとデータSIMについて、両者の違いはもちろん、どちらを契約すべきかまで詳しく解説しました。

音声通話SIM・データSIMは間違えて契約すると後で大変なことになります(取り替えるのに手数料が必要)。

この記事を参考に、両者の違いを理解してくださいね。

1.結論:音声通話SIMとデータSIMの違いは通話機能の有無

う~ん、SIMカードの種類が違うと言われても、なんだか難しそうで・・。

あら、簡単な違いよ。通話機能があれば音声通話SIMで、なければデータSIM。主な違いはそれだけなの。

音声通話SIMとデータ通信専用SIMの違い

細かな違いはさておき、音声通話SIMとデータSIMの一番大きな違いは通話機能の有無です。

  • 音声通話SIM → 通話機能あり
  • データSIM → 通話機能なし

音声通話SIMは電話番号が付与されます。

専門的な話をすると、実はデータSIMにも電話番号は付与されているのですが、SIMカードの割り振り用として使うのみで、一般通話はできません。

なお、音声通話SIM・データSIMは、明確な言葉として定義されていません。そのため、各携帯会社で呼び名が異なります。

例えば、音声通話SIMなら、音声通話機能付きSIM・音声USIM・通話SIMなどと表記される場合があります。ですが、「音声」「通話」という文字があれば、すべて音声通話SIMです。

データSIMなら、「データ通信専用SIM」「データ高速プラン」などと表記される場合があります。こちらも、「データ」という文字が入っていれば、すべてデータSIMを意味します。

音声通話SIMとデータSIMについて、次章からさらに詳しく見ていきましょう。

2.音声通話SIMとは? → 通話機能ありのSIMカード

もうちょっと詳しく音声通話SIMについて知りたいです。

OK、注意点も含めて説明するわね。

2-1.手持ちの電話番号も引き継ぎOK!通常通話が使える

音声通話SIMは090/080/070の電話番号が付与されます。簡単に言えば、普通のスマホとして使えるSIMカードのことです。
今までと使い勝手はまったく変わらず、いつもどおり発信・着信ができます。緊急通話やフリーダイヤル・固定通話宛も発信OK。

大手キャリア(au・ドコモ・ソフトバンク)と格安SIMで、何も変わりません。

なお、新しい携帯会社(格安SIMなど)の音声通話SIMを使う場合、今の携帯会社の音声通話SIMと入れ替える必要があります。

その際、「MNPの手続き」を行えば、現在の電話番号を次の携帯会社でも引き継ぐことが可能です。

2-2.注意:ほとんどの格安SIMで最低利用期間・解約金の設定あり

ほとんどの音声通話SIMには最低利用期間が決められています。最低利用期間内に解約すると、解約金(違約金)が発生するので注意が必要です。

主要な格安SIMの最低利用期間・解約金

最低利用期間 解約金
LINEモバイル 1年 9,800円
楽天モバイル 1年~3年 9800円~
UQモバイル 2年 9,500円
BIGLOBEモバイル 1年 8,000円
Y!mobile 2年 9,500円
OCNモバイルONE 6ヶ月 8,000円

大体の目安として、最低利用期間は1年ほど。解約金は1万円が相場です。

なお、このあと説明するデータSIMには最低利用期間・解約金の設定がありません。音声通話SIMだけの注意点として捉えておきましょう。

3.データSIMとは? → ネット・アプリ専用のSIMカード

データSIMは通話機能が無いんですよね。利用用途はありますか?

もちろんあるわよ。あと、LINE通話などアプリ経由ならデータSIMでも通話できるわよ。詳しく解説するわね。

3-1.通常通話はできない(ただしLINE通話はOK)

データSIMとは通話機能が無いSIMカードを意味します。その名の通り、データ(インターネット・アプリ)専用というわけです。

ただし、通話機能が無いといっても、それは通常通話(090/080/070番号からの発信)に限ります。

アプリを通じたIP通話なら、音声通話回線ではなくインターネット回線を使うためデータSIMでも通話可能です。

データSIMで通話OK

  • LINE
  • カカオトーク
  • Skype
  • 050通話アプリ

なお、「楽天モバイル」に限り、最初から050通話機能が付いたSIMカード(050データSIM)を契約できます。

緊急通話ができないので子供に持たせるのは危険

通常通話ができなくてもLINEで通話できるなら子供用にぴったり・・と考えた方は要注意。

データSIMは緊急通話(110・119など)の発信ができません。緊急通話は通常通話で使う音声回線しか対応していないためです。

そのため、もしものときの緊急通話ができないデータSIMは小さな子供にもたせるべきではないでしょう。

3-2.利用用途はWi-Fiルーター・タブレット・サブ機用が基本

データSIMの出番はあまり無いのでは?と考えてしまいますが、意外にも利用用途は多いです。

主なデータSIMの用途

  • サブのスマホ用に使う
  • Wi-Fiルーターを運用する
  • タブレットに挿して使う

データSIMは値段が安く最低利用期間もないため、気軽に契約できます。そのため、サブのスマホとして、データSIMを契約するパターンは結構あります。

その他、SIMフリーのモバイルWi-Fiルーターやタブレットに挿して利用することも。最近では、IOTといってあらゆるモノがネット接続できる時代となりました(家電など)。

データSIMを使うチャンスも広がるはずなので、今後はもっと契約者が増えていくでしょう。

3-3.オプションでSMS機能が付けられる

月額100~150円程度のオプション料金を支払えばデータSIMにSMS(ショートメッセージ)機能を付けられます。

最近のSMSは670文字まで使用できるので、ほぼ通常のメールサービスです。 メッセージ機能だけでなく、SMS認証が必要なアプリを使える利点もあります。

なお、「au系の格安SIM」なら、オプション料金なしでSMS機能を利用することが可能です。

セルスタンバイ問題は気にしなくていい

データSIMに関する情報を調べると、よくセルスタンバイ問題について書かれています。

セルスタンバイ問題とは、SMS機能がないことでスマホが電波を探し続けてバッテリーを消耗する問題のこと。

結論からいうと、今のスマホでセルスタンバイ問題が起きることは滅多にないので、あまり気にしなくていいです。

私自身、20社以上のデータSIMを持っていますが、一度もセルスタンバイ問題を感じたことはありません。もしセルスタンバイ問題が起きても、数%程度しか変わらないかと思われます。

4.音声通話SIMとデータSIMはどっちを選べば良いのか?

両者の違いはわかりましたけど、結局どっちを契約すればいいんでしょうか。

普通は音声通話SIMを選べばOKよ。データSIMを使うのは、特別な使い方をするときだけね。

4-1.利用料金が高くても、メインのスマホとして使うなら音声通話SIMを選ぼう

音声通話対応SIMとデータ専用SIMですが、契約する際は利用シーンによって決めましょう。

音声通話SIMはデータSIMと比べて利用料金が高いです。

料金例:楽天モバイル(組み合わせプラン)

データ容量 月額料金
データSIM 音声通話SIM
ベーシック 525円 1250円
3.1GB 900円 1600円
5GB 1450円 2150円
10GB 2260円 2960円
20GB 4050円 4750円
30GB 5450円 6150円

両者を見比べるとデータSIMに契約したくなるかと思いますが、普通のスマホとして利用するなら、必ず音声通話SIMを選択して下さい。

メインのスマホとして使うのに、通話機能が無いのは不便すぎます。例えば、普段LINE通話しか使わない人でも、お店の予約や仕事先からの緊急連絡などは一切通話できなくなります。

さすがに、携帯電話の本来の機能をなくするのは厳しいものがあります。

サブのスマホ・Wi-Fiルーター・タブレットなどの利用目的があるならデータSIMで構いませんが、メインスマホのSIMカードは音声通話SIMにしましょう。

4-2.補足:音声通話SIMとデータSIMは途中変更できません

音声通話SIMとデータSIMに関して一つ注意点。両者のSIMカードは契約期間中に変更できません。

様子見でデータSIMを契約したあと、音声通話SIMに切り替える・・といった契約ができないわけです(音声通話SIMからデータSIMも不可)。

その理由は、音声通話SIM・データSIMは、そもそものSIMカードの仕様が異なるからです。

そのため、同じ携帯会社にてデータSIMから音声通話SIMに替えたくなったら、一度解約して再契約するしかありません。

このとき、同じ契約者でも初期費用の契約事務手数料は免除されません。

音声通話SIMとデータSIMのどちらを契約すべきか迷っている方は、ハッキリとどちらにするか決めたほうがいいですよ。

5.【まとめ】音声通話SIMとデータSIMの違いをしっかり理解してから契約しよう

この記事では、音声通話SIMとデータSIMの違いを詳しく解説してきました。

ざっくり言えば、両者の違いは通話機能の有無。データSIMには通常通話の機能がないため注意が必要です。

どちらを契約すべきか迷った場合は、利用用途で決めましょう。 特別な使い方をせず、メインのスマホとして使いたいなら、音声通話SIMを選べばOKです。

音声通話SIMとデータSIMの違いを知りたいということは、格安SIMに興味を持っているかと思います。

こちらの「おすすめの格安SIMを比較」の記事にて、どこを選ぶべきか詳しく解説していますので参考にして下さいね。

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