LIBMOは静岡に本社を置くTOKAIコミュニケーションズの格安SIMです。同社の光回線とのセット割があったり、ポイントサービスに対応していたりと、TOKAIコミュニケーションズのサービスをすでに利用している人に向いています。
また、端末を格安でレンタルできる「かりスマ」という独自のサービスも展開しており、初めてスマホを使う人にもおすすめです。今回はLIBMOの特徴やメリット・デメリットを詳しく解説します。
OUTLINE -読みたい項目をタップ-
1.LIBMOの特徴
LIBMOはTOKAIコミュニケーションズが提供している格安SIMです。TOKAIコミュニケーションズは静岡に本社を置き、東海地方を中心にインターネットプロバイダ事業などを手掛けています。そのため、LIBMOとTOKAIコミュニケーションズの光回線をセットにすると月額料金が安くなるセット割が用意されています。
すでにTOKAIコミュニケーションズのサービスを利用している人ならお得です。他にもTOKAIグループのポイントサービスに対応していたり、スマホをレンタルできる珍しいサービスがあったりと、他社にはない独自のサービスも魅力です。
2.LIBMOのメリット
まずはLIBMOのメリットから見ていきましょう。
2-1. @T COMもしくはTNCの光回線とのセット割がある
LIBMOを提供しているTOKAIコミュニケーションズは「@T COM」や「TNC」といった、光回線のプロバイダ事業も手掛けています。@T COMもしくはTNCの光回線とLIBMOをセットで契約すると、「SIM×光 セット割」が適用され、光回線の月額料金が最大300円割引されます。
対象となる光回線は以下の通りです。
- TNCヒカリ
- TNCケーブルひかり
- ひかりdeネット 対応サービス
- コミュファ光 対応サービス
割引額はLIBMOのプランによって以下のように決まっています。
プラン | 割引額 |
---|---|
ライトプラン | なし |
3GBプラン | 100円 |
6GBプラン | 200円 |
10GB/20GB/30GBプラン | 300円 |
月額料金が安くなるだけでなく、支払いも1つにまとまるため便利です。上記の光回線をすでに利用しているという人は、スマホもLIBMOにするのがおすすめです。
2-2. TOKAIグループのポイント「TLCポイント」がもらえる
LIBMOを契約するとTOKAIグループのポイントサービス「TLCポイント」がもらえます。TLCポイントはWAONやLuLuCaといったポイント・電子マネーに交換したり、LIBMOの料金支払いに充てたりすることができます。ただでさえ月額料金が安いのに、さらにポイントまで貯まるなんてお得ですね。
2-3. 最大3枚のSIMカードで容量シェアできる
LIBMOは2枚のSIMカードを追加し、最大3枚のSIMカードで容量をシェアできます。データ通信専用SIMはもちろん、SMS付きSIMや音声通話SIMもシェア可能です。複数人で格安SIMを使う場合、それぞれが契約するよりデータシェアを使ったほうが安くなります。
例えば10GBの音声通話SIMを3枚契約すると2,980円×3=8,940円です。それに対して、30GBの音声通話SIMを契約し、データシェアで音声通話SIMを2枚追加すると6,580円+820円×2=8,220円で済みます。それぞれで契約するより毎月720円も安いです。
家族で格安SIMを利用する人や、タブレットやサブ端末でもデータ通信を利用したい人には追加SIMの利用がおすすめです。
2-4. iPhone 6をレンタルできる
LIBMOでは端末を購入ではなく「レンタル」できる「かりスマ」というサービスを展開しています。執筆時点ではiPhone 6がレンタル対象で、16GBモデルは月1,500円、64GBモデルは1,700円からレンタル可能です。
最低利用期間が半年と短く、気に入らない場合は返却をすればそれ以上の料金はかかりません。したがって、かりスマは初めてスマホを使う人におすすめです。まずかりスマでスマホを試しに使ってみて、自分に合うかどうかを確かめましょう。
3.LIBMOのデメリット
さまざまなメリットがあるLIBMOですが、デメリットもいくつかあります。
3-1. 店舗があるのは静岡県のみ
LIBMOは実店舗が用意されていますが店舗数が5つと少ないですし、すべての店舗が静岡県内にあります。したがって、静岡県以外の場所に住んでいる人だと実質実店舗を利用することができません。
ある程度スマホに慣れている場合は問題ないですが、スマホや格安SIMが初めてで対面による手厚いサポートを受けたい人にとっては利用しづらいですね。
3-2. 速度切り替えができない
LIBMOは速度切り替えに対応しておらず、低速通信と高速通信を切り替えることができません。普段は低速にしておき、動画視聴やアプリのダウンロードをするときだけ高速通信に切り替える、といった使い方はできないので気を付けましょう。
3-3. 制限後の速度が128kbpsと遅い
LIBMOではプランごとに決められたデータ通信量を使い切ると速度制限がかかりますが、制限後の速度が128kbpsと遅いです。ほとんどの格安SIMの制限後の速度は200kbpsなので、LIBMOは他社より少しだけ遅いということになります。高速通信が使えるプランを利用する場合は、データ通信を使いすぎないように気を付けましょう。
4.LIBMOの料金プラン
それではLIBMOの料金について詳しく見ていきましょう。
4-1.基本プラン表
LIBMOの基本プランは以下の通りです。
プラン名 | データ通信量 | 音声通話SIM | データ通信専用SIM | SMS付き データ通信SIM |
---|---|---|---|---|
ライトプラン | 無制限※ | 1,180円 | 480円 | 620円 |
3GBプラン | 3GB | 1,580円 | 880円 | 1,020円 |
6GBプラン | 6GB | 2,180円 | 1,480円 | 1,620円 |
10GBプラン | 10GB | 2,980円 | 2,280円 | 2,420円 |
20GBプラン | 20GB | 4,680円 | 3,980円 | 4,120円 |
30GBプラン | 30GB | 6,580円 | 5,880円 | 6,020円 |
※最大通信速度は200kbps
LIBMOの料金プランは低速通信が無制限に使えるライトプランと、高速通信が使える3~30GBプランの6種類です。プラン数自体は少ないですが、低容量から大容量までバランス良く用意されています。以前は10GBまでのプランしかありませんでしたが、2018年2月からは20GBと30GBのプランが追加され、ヘビーユーザーでも使いやすくなりました。
なお、SMS付きデータ通信SIMはSMS機能が使えるデータ通信専用SIMです。音声通話SIMのように電話はできませんが、SMSを使った本人認証やメッセージのやりとりができます。とくに本人認証はLINEなど人気のアプリでも必要になるので、データ通信専用SIMを使う場合はなるべくSMS付きを選ぶのがおすすめです。
4-2.料金プランの選び方
料金プランを選ぶ際は自分のスマホの使い方に合った容量を選びましょう。電話がメインでデータ通信はほとんど使わない、LINEやメールなど軽い用途にしか使わないという人はライトプランがおすすめです。高速通信が使えないので最大通信速度は遅いですが、月額料金はかなり安いです。200kbpsでもLINEやメールであれば問題なく使えます。
SNSやブラウジング、音楽ストリーミングなどをある程度使う場合は3GB、6GB、10GBの中容量のプランを選びましょう。SNSやブラウジングしか使わないなら3GBで十分ですし、音楽ストリーミングを長時間利用する人やたまに動画を見る場合は6GBや10GBを選べば良いでしょう。
動画を長時間視聴する、アプリをダウンロードするなどデータ通信をたくさん利用する人なら20GBか30GBがおすすめです。とくに30GBプランならほとんどの人は使い切る心配はないでしょう。
4-3.利用できるオプション
LIBMOで利用できるオプションは以下の通りです。
- 10分かけ放題:850円/月
- 通話パック30:880円/月
- 留守番電話:300円/月
- 割込通話:200円/月
- データリチャージ:100MB/200円、1GB/1,000円
- TOKAI SAFE:400円/月
- LIBMO端末補償:380円/月
- 安心訪問サポート:7,800円~
- 追加SIM:120円/枚※
※SMS付きデータSIMは+140円/月、音声通話SIMは+700円/月
通話オプションからセキュリティまで、必要なオプションが一通りそろっていますね。10分かけ放題は1回10分までの通話が何度でも無料になる通話オプションです。月額料金は850円ですが、LIBMOでは「お電話応援プログラム」というキャンペーンを実施しており、契約から1年間は月額300円で利用できます。
3GBの音声通話SIMとセットでも1年間は1,880円という安さです。TOKAI SAFEは最大6台のデバイスで利用できるセキュリティサービスです。AndroidスマホやiPhoneだけでなくWindowsとMacにも対応しています。ウィルス対策はもちろん、ブラウザ保護やフィルタリング、パスワード管理など機能も幅広いです。
TOKAI SAFEは通常なら月額400円の料金がかかりますが、追加申込なら6ヶ月、LIBMOと同時申し込みなら12ヶ月無料で利用できます。
4-4.解約金、最低利用期間の有無
LIBMOはすべてのプランで最低利用期間は設けていません。ただし、音声通話SIMを12ヶ月以内に解約した場合は9,500円の解除料がかかります。したがって、音声通話SIMには実質12ヶ月の最低利用期間があるので要注意です。
また、iPhone 6をレンタルできる「かりスマ」には半年間の最低利用期間があります。最低利用期間内に機種変更および解約をする場合は9,500円の短期契約違約金がかかります。
5.LIBMOの通信速度
格安SIMを使う際に気になるのが通信速度です。LIBMOはドコモ回線を利用しており広い範囲で使えますが、通信速度はどうなのでしょうか。
5-1.ユーザーの評判を調査
LIBMOを実際に使っているユーザーの評判を調べてみると、通信速度についてはおおむね好評です。UQモバイルやY!mobileのように特別速いわけではないので、動画視聴を頻繁に利用するヘビーユーザーからは物足りないという意見もあります。
ただ、極端に遅くなることがなく安定しており、平日のお昼もブラウジングやSNSなど軽い用途であれば問題なく使えます。遅すぎず早すぎず、標準的な速度ということですね。
5-2.速度制限の条件
LIBMOの料金プランのうち高速通信が使えるプランでは、各プランで決められたデータ通信量を使い切ると翌月まで速度制限がかかります。直近3日間の速度制限はありません。ライトプランは月間のデータ通信量は無制限なので、速度制限は気にしなくていいです。
また、LIBMOでは速度切り替えはできません。3GB以上のプランを使う場合はデータ通信量を使いすぎて制限がかからないように気を配りましょう。
6.LIBMOの申込み方法
LIBMOは公式サイトもしくは実店舗から申し込みます。ただし、実店舗は静岡県にしかないので、基本的には公式サイトから申し込むことになるでしょう。
6-1.申し込みに必要なもの
LIBMOを申し込む際には以下のものが必要です。
- 本人名義のクレジットカード
- 連絡用メールアドレス
- 本人確認書類(音声通話SIMの場合)
- MNP予約番号(MNPを利用する場合)
気を付けたいのがメールアドレスです。大手キャリアから乗り換える場合、キャリアメールは使えなくなるので代わりにGmailやYahoo!メールといったフリーメールの準備を忘れずにしておきましょう。
6-2.端末の利用条件
LIBMOはドコモ回線を利用したサービスです。したがって、ドコモの端末であればSIMロック解除をすることなくそのまま使えます。SIMフリースマホについても、ほとんどの端末がドコモ回線に対応しているので利用可能です。
auとソフトバンクの端末についてもSIMロック解除をすれば使えますが、対応周波数帯が異なるので電波のつかみが悪い可能性があります。LIBMOでは動作確認を行い、公式サイトの動作確認済み端末一覧ページに掲載しています。LIBMOを使う場合は利用予定の端末が動作確認されているかどうかをチェックするようにしましょう。
6-3.初期費用と支払い方法
LIBMOを契約する際は初期費用3,000円がかかります。追加SIMカードを利用する場合はSIM1枚につき3,000円かかります。支払い方法はクレジットカードのみです。デビットカードや口座振替などは利用できません。
ただし、TOKAIコミュニケーションズが提供している光回線を口座振替で支払っており、それらとLIBMOの料金をまとめて支払う場合は口座振替が可能です。
7.LIBMOがおすすめな人
メリット・デメリットを踏まえるとLIBMOは以下のような人におすすめです。
7-1. @T COMもしくはTNCのサービスを利用している人
すでに自宅のインターネットが@T COMもしくはTNCの光回線である人にはLIBMOがおすすめです。@T COMもしくはTNCの光回線とLIBMOをセットで契約するとセット割で月額料金が300円割引されますし、支払いも1つにまとまります。
とくにクレジットカードを持っていなくて@T COMもしくはTNCのサービスを口座振替で利用している場合、LIBMOもクレジットカードなしで申し込めます。
7-2. 試しにiPhoneを使ってみたい人
LIBMOは初めてスマホを使う人、とくにiPhoneを使ってみたいという人におすすめです。iPhoneを取り扱っている格安SIMは数が少ないですし、かといってSIMフリー版は高額なので、初めてスマホを使う人だと使いこなせるか不安ですよね。
LIBMOの「かりスマ」なら月額1,500円(もしくは1,700円)でiPhone 6をレンタルできます。月額料金はリーズナブルですし、最低利用期間の半年が過ぎて気に入らないなら返却できるので安心です。