楽天モバイルのキャリアメール「楽メール」を徹底解説！他社へ引継ぎもできる

「楽天モバイルでキャリアメールは使えるの？」

楽天モバイルのキャリアメール「楽メール」は、2021年夏より長らく提供開始が延期されていましたが、この度ついに使えるようになりました。

大手3社のキャリアメール同様に利用でき、一部の機能については大手3社より優れている部分もあります。

今回はそんな楽天モバイルのキャリアメール「楽メール」について、機能情報やメリット・デメリット、おすすめする人の特徴などを解説します。

楽天モバイルへの乗り換えを検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

楽天モバイルのキャリアメールはいつから提供され始めた？

出典：楽天モバイル公式サイト

楽天モバイルのキャリアメール「楽メール」は、2022年7月1日午前9時から提供が開始されました。

楽メールは、ドコモ・au・ソフトバンクのキャリアメール同様、各社のキャリアメールや各種フリーメールと無料でメールの送受信ができます。

またネットショッピングの会員登録をはじめ、各種サービスを利用するためのメールアドレスとしても活用が可能です。

楽メールとは？

楽メールは、楽天モバイルの公式メールサービスです。楽天モバイルのドメイン「@rakumail.jp」でメールアドレスを設定し、Rakuten Linkアプリ内でメールサービスを無料で利用できます。

楽メールは、ドコモ・au・ソフトバンクのキャリアメールのほか、GmailやYahoo!メールなどのメールアドレスとも、メールの送受信が可能です。

出典：楽天モバイル公式サイト

また設定した「●●●@rakumail.jp」のアドレスを、ネットショッピングの会員登録時のような各種メールアドレス設定、楽天会員登録にも使えます。

楽天モバイルがキャリアメールサービスを始めた背景

楽天モバイルには、かつてドコモ回線・au回線のプラン限定で、「Rメール（旧楽天メール）」というキャリアメールサービスが提供されていました。

しかし、同プランの新規受付は終了しており、しばらくの間、楽天モバイルにはキャリアメールがありませんでした。

また楽メールも2021年夏からの開始が告知されていたものの、長らく延期されていました。

今回、楽メールが新設された背景には、キャリアメールに対する需要が今なおあることが関係しています。

フリーメールよりも信頼性が高かったり、ガラケー相手のやり取りに便利だったりといった理由で、キャリアメールを重宝する人が一定数いるのです。

なお、キャリアメールが使える新プランの発表後、楽天モバイルでは月20GB以上利用するユーザーやメイン回線として使うユーザーが増加しており、収益性にも改善が見られると思われます。

楽天モバイルでドコモやauのキャリアメールの引き継ぎはできる？

楽天モバイルのキャリアメール「楽メール」では、メールアドレスの持ち運びに対応しています。

そのため、各キャリアでメール持ち運びの申し込みを行えば、ドコモ・au・ソフトバンクのキャリアメールを、楽天モバイルでも引き続き利用可能です。

出典：ドコモメール持ち運び

なお、メール持ち運びを行うには、キャリア3社とも、回線契約の解約から31日以内に申し込みをしなければなりません。持ち運びを希望される方は、忘れずに手続きを行いましょう。

楽天モバイルから他社へキャリアメールの持ち運びも可能

2022年8月以降、楽天モバイルでも「楽メール持ち運び」のオプションサービスが提供されています。

出典：楽天モバイル公式サイト

よって、楽天モバイルの解約後、同社のキャリアメールを引き続き利用することも可能です。

このサービスによって、楽天モバイルのキャリアメールは、大手3社のキャリアメールと遜色のない内容になったといえるでしょう。

なお、「楽メール持ち運び」に加入できるのも、楽天モバイル解約から31日以内、料金は月額330円（税込）です。

楽メールの特長・メリット4つ

出典：楽天モバイル公式サイト

楽メールには、いくつか優れたポイントがあります。大手3社のキャリアメールよりも秀でた一面もあるため、楽天モバイルへの乗り換えを検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

セキュリティ対策が充実、あんしんのフィルター機能

楽メールには、多数の迷惑メールフィルター機能が搭載されており、質の高いセキュリティ対策が実現できます。

自分の希望に応じて、各種フィルター機能を設定することで、安心してメールのやり取りをすることが可能です。

ちなみに楽メールの迷惑メールフィルター機能には、以下のような種類があります。

楽メールの迷惑メールフィルター機能

保存件数が最大50万件、ボックスの容量は1GB

楽メールのメールボックスの最大容量は1GB、最大50万件ものメールを格納できます。重要メールを膨大な量、保存できるので、送受信の件数が多い場合でも安心です。

なお、1GBを超過した場合、メールの送信・受信・転送・下書き保存ができなくなりますが、既存のメールが自動的に削除されることはありません。

エラーメッセージが表示され、相手方にも「送信先のユーザーはメールを受信できない状態にあります」といったメッセージが送信されます。

また楽天モバイルは、最大容量を拡大するオプションサービスの提供を検討中です。料金や拡大する容量はまだ不明ですが、近い将来、実質無制限でメールを格納できるようになるでしょう。

大容量のデータを送受信できる、動画や高画質の写真など

楽メールでは、メール受信が最大50MB、メールの送信は最大25MBまで可能なので、動画や高画質の写真など、大容量の添付ファイルをやり取りすることができます。

そのため、動画や写真、その他ファイルを送受信するためのツールとしても役立ちます。ちなみに大手3社の送受信に関する容量は、ドコモが10MB、au・ソフトバンクがそれぞれ3MBです。

よって、メールの送受信については、大手3社よりも楽天モバイルのキャリアメールのほうが優れているといえます。

Rakuten Linkアプリで一括管理、メール・通話・メッセージ

楽メールは、Rakuten Linkアプリ内で、通話・メッセージ機能とともに一括管理することができます。

通常、メールアプリ・電話アプリ・メッセージアプリをそれぞれ使わなければならないところ、一つのアプリですべてを管理できるので、機能的かつ効率的です。

そのほか、Rakuten Linkアプリでは、楽天ペイアプリでスマホ決済ができたり、最新のニュースがチェックできたりと、高い利便性を誇ります。

操作も簡単であり、Rakuten Linkアプリが使えることは、楽天モバイルに乗り換えた際の大きな魅力といえるでしょう。

楽メールのデメリット・注意点4つ

一方、楽メールにはいくつかの難点もあります。人によっては、使い勝手がよくないと感じられることも想定されるので注意しましょう。

ドコモ相手だと迷惑メールに振り分けられる恐れがある

楽メールの「@rakumail.jp」は、2022年7月1日に始まったばかりの新しいドメインであるため、ほかのメールサービスからキャリアメールと認識されず、迷惑メールに振り分けられる恐れがあります。

とくにドコモのキャリアメールとのやり取りでは、そのリスクが懸念されます。

事実、楽天モバイルは、楽メールのサービス提供開始当初「ドコモ側の調整がまだ済んでいない」と明言しており、ドコモユーザーとのメールが多い場合は注意が必要です。

Rakuten Link以外のメールアプリでは利用できない

現状、楽メールはRakuten Link内でしか利用できません。Gmailをはじめとする、ほかのメールアプリに楽メールのアカウントを追加して使うことは不可能です。

一方でドコモやauのキャリアメールは、Gmailなどの外部アプリに設定し、メールを送受信することができます。

こうすることで、複数のメールアドレスの送受信を一元管理したり、スマホを持っていないときにパソコンのインターネットからキャリアメールを操作したりといったことが可能になります。

楽メールでは、今のところ上記のような外部連携ができないため、利便性の点でやや劣るといえるでしょう。

ただし、今後はRakuten Linkのデスクトップ版で楽メールが使えるようになる見込みなので、パソコンを使ったメールの送受信については、いずれ可能になります。

1つの楽天IDにつき、1つしか取得できない

楽メールは楽天IDに紐づいたキャリアメールサービスであり、原則として楽天ID1つにつき、1つのメールアドレスしか取得できません。

複数の回線を１つの楽天IDで契約する場合も、取得できるメールアドレスは1つだけです。

そのため、家族でそれぞれ楽メールを使いたい場合は、１つの楽天IDでまとめて契約をしないように気をつけなければなりません。

なお、大手3社のキャリアメールも、1つの電話番号につき、1つのメールアドレスしか作れないので、複数のアドレスが取得できないのは楽天モバイルに限ったことではありません。

複数のアドレスを取得し、使い分けがしたい場合は、フリーメールをあわせて活用するのがおすすめです。

楽天IDを退会・変更するとアクセスできなくなる

楽メールを紐づけて利用している楽天IDを退会・変更すると、楽メールアカウントにアクセスできなくなります。そのため、楽天IDは慎重に管理しなければなりません。

なお、契約者専用サイトの「my 楽天モバイル」で利用中の楽天IDを変更した場合、変更後の楽天IDでRakuten Linkアプリに再度ログインすれば、今までの楽メールアカウントを利用できます。

ちなみにこの場合のID変更は、意図しない楽天IDで楽天モバイルを契約してしまった事態を想定したものです。

楽メールはこんな人におすすめ！

ここまでの内容を踏まえると、楽天モバイルのキャリアメール「楽メール」は、以下のような人におすすめです。

私生活や仕事の連絡手段としてメールを使いたい人

楽メールは、家族や友人とのやり取り、仕事での情報交換などに使う信頼性の高いメールアドレスをお探しの人におすすめします。

誰でも取得できるフリーメールとは異なり、キャリアメールは個人情報や口座情報などを提供し、回線契約を結んだ人にしか利用できない敷居の高いメールです。

大手の携帯会社の固有ドメインが使用され、相手側で迷惑メールに振り分けられることもまずありません。

そのため、連絡手段にキャリアメールを用いることで、相手に安心感を与えられる可能性も高いです。

とくに楽メールの場合は、大手3社のキャリアメールに比べてもセキュリティ性能に優れているため、重要な相手との連絡手段に向いています。

セキュリティ対策に強固なフィルター機能が欲しい人

楽メールにはさまざまな迷惑メールフィルター機能が付いているため、メールのやり取りにおけるセキュリティ体制を重視する方にもおすすめです。

特定のメールアドレスやドメインの受信を拒否することはもちろん、なりすましやウイルス、大量送信者によるメールなどにも適切に対処できます。

またフィルターの強度を変更できたり、受信か拒否かを事業者ごとに設定できたりと、フィルター機能のカスタマイズ性が高いことも魅力です。

楽天メールの迷惑メールフィルター機能は、大手3社のキャリアメールと比較しても、とくに細かくて質が高いので、メールのセキュリティ性能を重んじるなら、楽天モバイルが一番ともいえます。

お気に入りのメールアプリがとくにない人

楽メールは、お気に入りのメールアプリがとくになく、Rakuten Linkアプリを使うことに抵抗のない人に向いています。

楽メールは、現状Rakuten Linkアプリ専用のメールサービスで、メール・通話・メッセージの3つをアプリ内で一元的に管理することが可能です。

そのため、Rakuten Linkアプリを積極的に使えば、スマホを使ったコミュニケーションの利便性や機能性が高まります。

一方、楽メールはGmailをはじめとする外部のメールアプリでは利用できません。

よって、Rakuten Linkアプリ以外によく使うメールアプリがある場合は、使い勝手が悪くなってしまう恐れがあります。

楽メールの取得・設定方法は？

出典：楽天モバイル公式サイト

楽メールは、楽天モバイルの契約後、わずか2ステップですぐに利用できます。手順は、簡単な操作でメールアドレスを設定し、Rakuten Linkアプリ内で楽メールにアクセスするだけです。

楽メールの取得・設定などに関する詳細は、以下を参考にしてください。

メールアドレス設定方法、申し込みは不要

楽メールは、楽天モバイルの契約者であれば、1つのメールアドレスを無料で利用できます。

アドレスの設定・利用にあたって、個別の申し込みは必要ありません。楽メールの初期設定方法（メールアドレス設定方法）は以下の通りです。

なお、メールアドレスは1〜30文字まで、半角英数字、「-」（ハイフン）、「.」（ドット）、「_」（アンダーバー）のみ使用できます。

大文字小文字の区別はなく、すべて小文字で表示され、「.」の連続使用およびアドレスの最後の「.」の使用はできません。

また1つ目の文字は、アルファベットまたは数字のみと決まっています。

楽メールにアクセスする方法

メールアドレスの初期設定が完了したら、以下の手順で楽メールへアクセスすることで、利用を開始できます。

なお、メールアドレスの設定ができていない場合は、その旨のメッセージが表示されるので、「メールアドレス取得」をタップし、設定の手続きを行なってください。

旧楽天モバイルユーザーならRメールを利用できる

旧楽天モバイル（キャリア移行前）ユーザーの方は、無料で「@rakuten.jp」のRメール（旧称：楽天メール）を使えます。現楽天モバイルにプラン変更したあとでも継続利用OK。

ただし、Rメールはキャリアメールではない（フリーメール扱い）ので気を付けましょう。

新規取得の手順

まだ、Rメールを取得できていない方は以下の方法で申し込みましょう。

申し込み完了画面に、メールアカウント設定に必要な受信・送信サーバーの情報が表示されます。

標準メールアプリで楽天メールを使いたい場合は、スクリーンショットを撮っておきましょう。

なお、初期パスワードは、メンバーズステーションの「無料メールアドレスのパスワード変更」から変更手続きができます。

受信設定の手順

Androidの方は楽天メールアプリが使用できます。Rメールアプリなら面倒な受信・送信サーバーの設定は不要です。

iPhoneの方は標準メールにて受信設定を行います。詳しい設定手順は以下の通りです。

Android設定手順

STEP.1

Rメールアプリをインストール

Rメール

STEP.2

サービスの選択で「Rメール」をタップ

STEP.3

「メールアドレス」、「パスワード」を入力してログイン

以上で完了です。メール送信はトップ画面の「新規作成」をタップして宛先、本文を入力。

「送信」を押せば相手にメールを送ることができます。

以上で、設定は完了です。iPhoneの標準メールアプリから楽天メールを受信することができます。

Rメールを設定したにも関わらず送受信できない場合は、メールサーバの設定を間違えている可能性があります。

メールサーバはIMAPが選択されているか？入力ミスが無いか確認して下さい。

設定に問題がない場合は、楽天メールサーバの通信障害が考えられます。少し時間を置いてから再度送信してみましょう。

フリーメールで代用すれば他社でも使い回しできる

キャリアメールのデメリットは、楽天モバイルから他の携帯会社に移行したらメールアドレスが消滅してしまうこと。

同じメールアドレスを長く使いたいなら、どの携帯会社でも共通で使えるフリーメールを利用しましょう。特におすすめなのが、Gmailです。

Gmailなら、今後楽天モバイル以外の携帯会社に移行しても、そのままアカウントを引き継げます。

Gmailの利用方法ですが、Googleアカウントがあればすぐに始められます。また、リアルタイムでメールを受信したいなら、プッシュ通知を設定すればOKです。

まとめ

楽天モバイルのキャリアメール「楽メール」の提供が、2022年7月1日より、開始されました。

楽メールはセキュリティ性能が高く、メールの送受信の容量については、大手3社のキャリアメールより優れています。

またメールの保存件数は最大50万件、Rakuten Linkアプリを使って通話・メッセージとともに一元管理できることも特長です。

楽天モバイルへの乗り換えや新規契約をお考えの方にとって、今回一つの大きな魅力的要素が追加されたといえるでしょう。