「楽天モバイルとワイモバイルのどっちがいいの・・?」
3キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)に次ぐシェアを誇る楽天モバイルとワイモバイル。携帯業界でトップクラスの人気を誇る2社なので、どちらを選べばいいのか迷いますよね。
結論から言うと、何を重視するかによって選び方は変わります。
この記事では、楽天モバイルとワイモバイルの違いをあらゆる角度から徹底比較。
「楽天モバイルにあってワイモバイルにはないもの」その逆の「ワイモバイルにあって楽天モバイルにはないもの」についても丁寧にまとめています。両者で迷っている方は、ぜひご参考に。
【結論】
- 楽天モバイルはコスパに優れており、強力な楽天ポイント還元も受けられる
- ワイモバイルは通信速度に優れており、家族割やおうち割 光セットなども適用できる
- 両者ともサービスレベルが高く、何を重視するかによっておすすめは変わる
楽天モバイルとワイモバイルを項目別で詳しく比較
楽天モバイルとワイモバイルの違い
楽天モバイル | ワイモバイル | |
---|---|---|
月額料金 | 段階制 | 定額制 |
通話サービス | 無料通話アプリ | かけ放題オプション |
平均速度 | 速い | 非常に速い |
iPhone販売 | あり ※最新 |
あり |
iPhone対応 | iPhone 6s以降 | iPhone 5s以降 |
ポイント還元 | あり ※楽天ポイント |
あり ※PayPay |
回線 | 自社 au |
自社 ソフトバンク |
実店舗 | あり | あり |
家族割 光セット割 学割 |
なし | あり |
口座振替 | 対応 | 対応 |
LINEの年齢認証 | 対応 | 対応 |
料金や速度など、主な違いについて詳しく見ていきましょう。
料金プラン | 楽天モバイル優位だが割引適用で互角
楽天モバイルの料金
データ容量 | 月額料金 |
---|---|
〜3GB | 968円 |
3GB超〜20GB | 2,178円 |
20GB超〜無制限 | 3,278円 |
※最強家族プログラムの適用で全プラン110円引き
ワイモバイルの料金
プラン名 | データ容量 | 月額料金 | 割引適用後の最安値 |
---|---|---|---|
シンプル2 S | 4GB | 2,365円 | 1,078円 |
シンプル2 M | 30GB | 4,015円 | 2,178円 |
シンプル2 L | 35GB | 5,115円 | 3,278円 |
※利用できる割引プログラム→「家族割1,100円(主回線以外が対象)」「おうち割光セット1,650円(家族割と併用不可)」「PayPayカード割187円」
なんの割引も考慮せずに、月額基本料金を純粋に比較すれば楽天モバイルの方が安いです。大容量でも小容量でも楽天モバイルに軍配が上がります。
楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」は、3GB~無制限の段階制です。
また、「最強家族プログラム」を適用すれば、家族1回線ごとに毎月110円割引となり、2回線目以降も同等の割引が適用されます。
ワイモバイルは定額制のプランとなります。
割引(おうち割光セットとPayPayカード割を併用)がフル適用されると、月額1,100円程度で利用できる可能。家族割は2回線目以降に適用で、最大1,650円まで割引可。
ただし「おうち割光セット」とは併用不可です。
ワイモバイルで家族割かおうち割を適用できればお得度はあまり変わらない
圧倒的に楽天モバイルの方が安く見えますが、ワイモバイルには家族割またはおうち割 光セットによる月額割引があります。
家族割は、家族または同居人と使える割引制度(離れた家族でもOK)。おうち割 光セットは、ソフトバンク光かソフトバンクエアーとのセット割引です。
家族割とおうち割 光セットは併用できませんが、どちらか一方でも利用できるなら最大で1,650円割引となります。また、PayPayカード割適用で187円が毎月安くなります。
細かく見れば、「家族割は2回線目から適用」などのルールにより若干楽天モバイルの方が安くなるのですが、お得度はほぼ変わらなくなると考えてOKです。
通信速度 | ワイモバイルやや優勢も楽天モバイルも十分高速
楽天モバイルの実測速度は、平均20〜50Mbpsで、エリアや時間帯次第で100Mbps超も可能。快適さは格安SIMの中で高評価です。
ワイモバイルは、直近の平均速度が100Mbps前後と高水準で、多くの状況で楽天モバイルより速い傾向。
ただ、都市部や混雑時を除けば、楽天モバイルも体感上十分な速度を維持しています。
以前は、楽天モバイルは平均30Mbpsを下回っておりワイモバイルとの差が大きかったのですが、現在は差が縮まってきており体感速度ではあまり変わらなくなっています。とはいえ、速度が有利なのはワイモバイルです。オンラインゲーム・高画質での動画視聴・テザリングなどを重視する人は、ワイモバイルの方が快適に使えます。
測定データの参照元:みんそく
端末ラインナップ | 両社とも人気モデルが揃う
楽天モバイルは最新のiPhoneシリーズに加えてAndroid約15機種以上を公式取り扱い。
ワイモバイルもiPhoneシリーズおよびAndroid約15機種あり。Android Oneなど独自端末も選択できます。
端末の種類に関しては、楽天モバイルとワイモバイルの取扱数は大きくは変わりません。
どちらかと言えばですが、楽天モバイルの方が選択肢の幅は若干広がります。なお、楽天モバイル・ワイモバイルともに端末購入に対してポイント還元や割引を適用できます。
手持ちで使うiPhone対応の状況はほぼ同じ
今使っているiPhoneを使いたい場合についてですが、楽天モバイル・ワイモバイルともに対応状況はほぼ同じです。
iPhoneの対応状況
iPhone6s以降(ワイモバイルは5sを一部利用可能)
サービス当初の楽天モバイルは、iPhone XS/XR以降しか使えなかったのですが、今は6s以降のシリーズで利用OKです。ワイモバイルも、かなり古いiPhoneから対応しています。
エリア・電波強度 | カバー率は同じだがワイモバイルの方がやや繋がりやすい
まず、通信エリアに関しては楽天モバイルとワイモバイルは同等です。
エリアカバー率
- 楽天モバイル:99%
- ワイモバイル:99%
両者ともにはカバー率は99%超を実現。
楽天モバイルは2024年からプラチナバンド(700MHz帯)本格運用が段階的に進み、現在は建物内や地方エリアも大幅に改善中です。
旧来の「屋内がやや弱い/遮蔽物に弱い」という評判がありましたが、現在プラチナバンド利用拡大で改善傾向。
ただし、地域や建物・混雑状況により「つながりにくさ」を感じるケースがまだ一部残ります。
ワイモバイルは山間部や離島でも4Gが届きやすいうえ、プラチナバンド(Band 8)利用で建物内も比較的強いです。
親会社ソフトバンクの回線網をそのまま使うため、本家と同等エリア・安定性。地下や大型施設でも比較的安定しやすい傾向が継続しています。
少し専門的になりますが、楽天回線は割り当てられている周波数帯が高周波なので、建物の遮蔽物に弱いです。そのため、大型商業施設内にいるときなど、たまに電波が繋がりにくくなります。
ワイモバイルもソフトバンク基地局との角度や距離で多少繋がりやすさは変わりますが、楽天回線よりは安定度が高いです。
キャンペーン | どちらも強力な特典がある
楽天モバイルとワイモバイルは、毎月お得なキャンペーンを開催しています。どちらがお得かは月によって変わります。
楽天モバイル
他社から乗り換え、新規ともに高額ポイント還元キャンペーン実施中。端末購入キャンペーンでは最大40,000円超のポイント還元。
ワイモバイル
乗り換えや新規契約時、PayPayポイント還元など各種キャンペーンあり。さらに期間限定端末値引きや紹介キャンペーンも実施(端末最大3万円超の割引例あり)
両者とも他の格安SIMよりキャンペーンが豪華なので、気になる特典があるか確認してみましょう。
サポート体制 | ワイモバイルの方が手厚い
楽天モバイルはオンライン手続きやチャット対応が中心です。
サポートの質自体は大差ありませんが、店舗網と電話のつながりやすさでワイモバイルがやや優勢となっています。
サポート評価
- 電話・チャット対応:対応の質は楽天モバイル・ワイモバイルともに変わらないが、楽天モバイルは繋がりにくい
- 店舗サポート:ワイモバイルの方が店舗数が多く充実している
まず、電話とチャット対応ですが、サポートの質は楽天モバイルもワイモバイルも変わらずしっかりとしています。しかし、楽天モバイルはカスタマーセンターに繋がりにくいです。
最近ではだいぶ落ち着いてきましたが、それでも5分以上電話に繋がらないことはよくあります。チャットも、リアルタイムではなくしばらく待ってから繋がることが多いです。
一方でワイモバイルは比較的早くカスタマーセンターに繋がります。
店舗サポートもワイモバイルの方が上。ワイモバイルの店舗数は全国で4,000店を超えており、都心だけでなく地方まで広がっています。
ソフトバンクショップでも約4割の店舗がワイモバイルを取り扱っており、いざというとき駆け込める安心感があります。
通話オプション | それぞれ魅力的なオプションがある
使い方によってどちらがいいか変わる
通話オプション(かけ放題)は、両者でタイプが異なります。どちらがいいかは、人によって変わるでしょう。
楽天モバイル
- 楽天リンク:無料で使える無制限使い放題(アプリ経由の発信)
- 15分標準通話かけ放題:標準通話による15分以内のかけ放題(月額1,100円)
ワイモバイル
- 国内通話10分定額(だれとでも定額+):標準通話による10分以内のかけ放題(月額880円)
- 24時間定額(スーパーだれとでも定額+):標準通話による時間無制限のかけ放題(月額1,980円)
楽天モバイルは専用アプリの楽天リンクを使うことによって、固定電話を含む無制限かけ放題を無料で使えます。LINEと違う、通話相手はアプリを使用していなくて構いません。
通話料の無料化は非常に魅力的なため、この特典を目当てに楽天モバイルを契約する人も多いです。
楽天リンク:
一方で、ワイモバイルは通話アプリの提供がありませんが、音声回線による10分/無制限のかけ放題を使用できます。
特に、音声回線による無制限のかけ放題は他の格安SIMではほぼ提供できていないため貴重です。アプリ不要で高品質なかけ放題を求めている人なら、ワイモバイルの方がいいでしょう。
支払い方法 | どちらもクレカや口座振替に対応
どちらも利便性はほとんど変わらない
楽天モバイルとワイモバイルの支払い方法ですが、利便性はほとんど変わりません。
支払い方法の比較
楽天モバイル | ワイモバイル | |
---|---|---|
クレジットカード | 対応 | 対応 |
口座振替 | 対応 | 対応 |
デビットカード | 楽天銀行デビットカードのみ | 店舗のみ |
まず、クレジットカードと口座振替は楽天モバイル・ワイモバイルともに対応しています。
ワイモバイルは、以前は口座振替が店舗のみ対応でしたが、現在はオンラインからでも申し込み可能です。デビットカードについては、両者で利用条件が変わります。
楽天モバイルは楽天銀行デビットカードのみ使用可。注意点として端末代金の分割払いには充てられません。
ワイモバイルはVISA・Master・JCBブランドのデビットカードに対応していますが、支払い登録できるのは店舗のみ。店舗申し込みだと3,300円の事務手数料がかかるため注意して下さい。
楽天モバイルとワイモバイルの共通点
こちらは、楽天モバイルとワイモバイルの共通点です。
共通点
- 通話料:22円/30秒
- 解約金:0円
- テザリング:あり(無料)
- 端末保証オプション:あり
- 店舗サービス:あり
- LINEの年齢認証:あり
テザリングや端末保証オプションなど、基本サービスはどちらも共通で対応していると考えてOKです。通話料はどの携帯会社も同じとなります。
LINEの年齢認証(ID検索機能)は、楽天モバイル・ワイモバイルともに対応しています。格安SIMの多くは非対応なので、大きなメリットです。
楽天モバイルにあってワイモバイルにないサービスまとめ
以下、ワイモバイルにはないけど楽天モバイルにあるもの(メリット)一覧です。
- ポイント還元
- SPU特典
- 無料通話アプリ
- データ無制限
- 従量制プラン
- デビットカード一部対応
- 契約事務手数料0円(ワイモバイルもオンライン契約なら0円)
まずは何といっても、楽天モバイルの強さはポイント還元です。楽天経済圏とも言われる楽天ポイントですが、こちら驚くほど貯まります。
キャンペーン時期によりますが、新規契約(MNPもOK)するだけでポイントGET。さらに、端末セットで契約するならさらに高額のポイント還元を得られます。
ポイント付与がないワイモバイルに対して大きなアドバンテージです。
また、誰に対しても完全無料で通話できるRakuten Linkがあるのも大きいでしょう。データ無制限プランがあることもワイモバイルにはない魅力。
その他、支払い方法の充実度も楽天モバイルが上回ります。
ワイモバイルにあって楽天モバイルにないサービスまとめ
以下、楽天モバイルにはないけどワイモバイルにあるもの(メリット)一覧です。
- 各種割引サービス(家族割・学割・おうち割)
- 無制限かけ放題オプション(アプリ経由なし)
- 60歳以上の人は無制限かけ放題が割引
- 地方まで利用できる店舗サービス
まず、大きな違いとなっているのが割引サービスの有無。ワイモバイルには、家族割・学割・おうち割(光回線とのセット割)を適用できます。
これらは楽天モバイルにはないサービスです。ただし、楽天モバイルは家族割などが無くても最初から安いため、安さは割引適用後のワイモバイルとほぼ同じです。
かけ放題の使い勝手はワイモバイルが上。オプション料金はかかりますが、アプリ経由無しの24時間かけ放題を利用できます。
楽天モバイルの無料通話は、オプション料金はかからないもののアプリ経由なので使い勝手と音質が劣ります。そのほか、地方まで充実した店舗サービスもワイモバイルの魅力です。
【結論】楽天モバイルとワイモバイルのどっちがいいかは人によって変わる
楽天モバイルとワイモバイルはどちらもハイレベルな携帯会社であり、はっきりとどちらがおすすめとは言えません。
そのため、スマホ契約に対して何を重視するかで、どっちに申し込むか決めるのがいいでしょう。
楽天モバイルがおすすめな人
以下に当てはまる方は、ワイモバイルより楽天モバイルがおすすめです。
- 最高のコスパでスマホを使いたい
- データ無制限のプランを探している
- すべての通話料を無料にしたい
- 楽天ポイントを貯めている
- クレジットカードなしで契約したい
ワイモバイルに対して、楽天モバイルが有利な点は安さ。ワイモバイルは、家族割やおうち割を適用できないと割高なのですが、楽天モバイルなら誰もが抜群のコスパで利用OK。
また、強力なのがポイント還元。入会特典の還元率が恐ろしいので、楽天ポイント目当てで楽天モバイルに申し込んでもいいくらいです。
その他、オプション加入なしで通話料を無料にできる点や口座振替・デビットカードを使えるのも利点。
データ無制限のテザリングができるため、ポケット型WiFi代わりに使用したい方にもおすすめですよ。
ワイモバイルがおすすめな人
以下に当てはまる方は、楽天モバイルよりワイモバイルがおすすめです。
- 通信速度は少しでも速い方がいい
- 家族でスマホを乗り換えたい
- ソフトバンク光かソフトバンクエアーに契約中
- アプリ経由無しのかけ放題を使いたい
- 60歳以上の通話特典を利用したい
ワイモバイルは、楽天モバイルに対して通信速度に優位性があります。楽天モバイルも十分速いのですが、さらにその上をいく速さです。
速度にこだわりがあるならワイモバイルを選ぶといいでしょう。
また、ソフトバンク光かソフトバンクエアーに契約中なら、おうち割 光セットを適用できるためワイモバイルの方がおすすめです。
その他、かけ放題の使い勝手にこだわる方もワイモバイルの方が有利。オプション料金はかかりますが(60歳以上なら減額b)、アプリ経由なしでの無制限かけ放題を活用できます。
楽天モバイルとワイモバイルを二台持ちでデュアルSIM併用するのはあり?
楽天モバイルにするかワイモバイルにするか、どうしても決めきれない・・といった方は併用して両方試すのもありです。その場合ですが、
- ワイモバイルをメインスマホにする
- 楽天モバイルをサブスマホにする
で契約しておくといいでしょう。理由は、ワイモバイルの方がサービス運営歴が長く安定感があることと、楽天モバイルは最低維持費が安いからです。
とりあえずワイモバイルに乗り換えておいて、楽天モバイルも同時に契約。楽天モバイルは、通話料が無料で通信費も約1,000円の安さなので繋がりやすさなどテストできます。
さらに、楽天モバイルは契約事務手数料&解約金(1年以上の利用なら)もかからないため、気に入らなければリスクフリーで辞められます。
逆に、楽天モバイルの方が良ければワイモバイルを解約して、メインスマホにするといいですよ。
まとめ
楽天モバイルとワイモバイルはそれぞれ特徴が異なります。安さ重視なら楽天モバイルが有利です。
データ無制限や楽天ポイント還元など、ワイモバイルにはない特徴も多数持っています。
対して、ワイモバイルは通信速度が有利。また、楽天モバイルにはないおうち割やアプリ経由なしのかけ放題など利用可能です。
サービスレベルの高い2社なので、どちらを選んでも後悔することはないでしょう。利用用途に合わせて、好きな方を選んでみて下さいね。