メイクアップアーティストは、普段は見かけない職業なので、その仕事内容は謎に包まれています。
ですが、テレビや舞台で華やかに登場するモデルや女優さんは、メイクアップアーティストのおかげでその美しさが際立っていることを忘れてはいけません。
資格が要らない仕事ではありますが、美容専門学校を出て企業に就職するのが王道。
今回は、海外の美容専門学校を経て、国内でメイクアップアーティストとして活躍する方に、仕事内容を見学させてもらうことになりました。
1.メイクアップアーティスト「河原姉妹」のご紹介
お忙しい中取材の協力を頂いたのは、メイクアップアーティストの河原姉妹(双子)です。
左が妹の絵美さん、右が姉の麻美さん
絵に書いたような美人姉妹ですね。ご本人たちは、根っからの美容マニアだそうで、職場にはたくさんのコスメグッズが所狭しと置かれていました。
男の僕にとっては、まったく未知の世界です。
経歴は、海外の専門学校を経て化粧品メーカーに就職。某有名ファッションショーでも、メイクアップを手掛けたことがあるそうです。
現在は家業を次ぐため、メイクの仕事は月に数回ほどにセーブ。フリーランスとして、みなとみらい(横浜)で一般の方に向けてメイクレッスンを行っています。
最初は、人の顔をメイクするのが不安だったという河原姉妹。現在は、美容セミナーを行うほどの人気ぶりです。
そんな彼女たちの仕事を見学させてもらうため、いざ横浜の事務所へ。メイクアップアーティストの仕事に潜入してきました。
2.メイクアップアーティストのお仕事に潜入
さしがに、プロのモデル・女優さんのメイク現場はNGなので、今回は一般のお客さんに対するベースメイク(化粧下地・ファンデーションを中心とした基礎つくり)の様子を取材させていただきました。
管理人
①まずはお客さんにカウンセリング
こちら、今回モデルになってくれた女性です。
プロにメイクされるのは初めてとやや緊張気味の様子。
カウンセリングは、河原姉妹の配慮もあり談笑を交えながら和やかな雰囲気でスタートしました。
ちなみに、メイク作りに入る前に必ずお客さんの要望を聞くのは基本スタンスだそうです。
河原姉妹
モニター女性
河原姉妹
モニター女性
河原姉妹
モニター女性
河原姉妹
ベースメイクは大きく分けると、
- ツヤ肌
- マット肌
- セミマット肌
の3種類に分かれ、特に人気なのがツヤ肌だそう。
マット肌はしっかりと化粧している感じが出てしまいますが、ツヤ肌なら自然な見た目に仕上がるとのことです。
[safe title=”POINT”]ツヤ肌とマット肌のどちらにするかで、大きな方向性が決まる[/safe]河原姉妹
モニター女性
②ベースメイク前の下準備についてアドバイス
河原姉妹から読者さんに向けて、ベースメイク前の下準備に関するアドバイスを頂きました。
河原姉妹
朝からしっかりコットンパックを行うと肌がぷるぷるになり、化粧ノリもかなり良くなるそう。
化粧水の後は美容液・乳液・オイルなどで仕上げの保湿へ。
河原姉妹
保湿が足りないと肌がみずから皮膚を潤そうと油分を出すことがあり、化粧崩れの原因になることもあるため注意。
スキンケア後は5~10分、水分が落ち着くまで待つのがベストとのこと。
朝忙しくてすぐにメイクしたい場合は、ティッシュオフするか保湿剤が肌に馴染んだ時点でメイクしてもOKだそうです。
河原姉妹
③ベースクリームで土台を作る
メイクアップに戻ります。
準備ができたら、顔全体にベースクリームを塗っていく河原姉妹。お客さんの前髪が邪魔そうだったので、しっかりと髪留めしています。
手にちょこんと載せたクリームを手際よく塗っていく様子はさすが。
河原姉妹
④ファンデーションを薄く伸ばす
次の工程はファンデーション付けです。
河原姉妹
モニター女性
河原姉妹
黙々とメイクを施すだけでなく、適時お客さんへのアドバイスも交える河原姉妹。
ファンデーションを付ける際は、中央はしっかりと塗って目や口の周りなど皮膚がよく動く場所は薄く伸ばすのがコツだそうです。
ファンデーションを付ける場所により量を調節することで、のっぺりとした仕上がりを防ぎ、立体的な仕上がりになるとのこと。
男の僕にはまったく分からない世界・・。ほんとメイクって奥深いです。
河原姉妹
毛穴が目立つ場所は毛先の細いファンデーションブラシを使用することで、ナチュラルに毛穴をカバーするのがポイントとおっしゃっていました。
以上でベースメイクは完成です。
⑤アイメイクと最後の仕上げ
今回、ベースメイクまでとのお約束でしたが、僕のリクエストで最後にアイメイクと仕上げまで行ってもらうことに。
お忙しい中、感謝です!
まずは、アイメイクが完了。
ハイライトカラーを黒目の上の部分のみ縦線を入れるようにプラスすると、より立体感のある目元が演出できるそうです。
河原姉妹
撮影時はちょうど春が始まる季節だったので、今回はツヤ感がしっかりと出るアイカラーをチョイス。
ビューラー、マスカラも使い目元を作り込んでいきます。
最後の仕上げへ。
クリームチークはツヤメイクにはピッタリのアイテムとのこと。
リップには、発色が良く唇をふっくらと見せてくれるミネラルリップを使用。
化粧崩れを防ぐ為にもツヤ感がなくならない程度にフェイスパウダーを軽く使用するのがミソ。
河原姉妹
フェイスパウダーはベースメイクのセットだけではなくツヤ肌を演出してくれる商品も多く販売されているそうです。
購入する際は崩れにくく粉っぽさが目立たないフェイスパウダーが良いとおっしゃっていました。
これで、ベースメイク+仕上げは終了です。
⑥モニター女性も満足している様子
ビフォーアフターはご覧の通り↓
モニター女性
河原姉妹
見た目はナチュラルで頬にツヤが出ているのが分かります。目鼻立ちも立体感が出ているのが特徴的。
横顔の仕上がりもバッチリです。
ベースメイク完成までは約20分。慣れれば10分程度で作れるようになるそうです。
アイメイクに立体感がありますね。
本人も思い通りの仕上がりで嬉しそうです。
河原姉妹とモニター女性の方へ。取材協力、本当にありがとうございました!
おまけ:河原姉妹からベースメイクについてのアドバイス
最後に河原姉妹に、ベースメイクに関する疑問点をお聞きしました。
赤ら顔はどうやって隠すの?
赤ら顔をカバーするには、下地選びが大切です。
カバーしようと隠しすぎると厚くなってしまったり首との差が出てしまったりします。重ね塗りする場合はポンポンと軽く叩きながらなじませてください。
あと、コントロールカラーを使用するのも良い方法です。黄色は赤みをカバーしやすい上、透明感も出しやすいので、コントロールカラーをあまり使わない方にもおすすめです。
乾燥で肌が汚く見えてしまう場合は、どうすればいい?
メイク前に保湿をしっかりと行いましょう。
これだけで、ベースメイクの完成度が変わってきます。脂性肌の方は油分が少ない保湿材を選ぶと良いです。
なるべくファンデーションを厚塗りにせず、保湿をしっかりして肌を休ませてあげるのも大事です。
ベースメイクの化粧直しはどうすればいい?
一度乳液などを使い軽くメイクオフをしてから化粧直しすると良いです。
汗や皮脂でベタついたときは、その上からパウダーをするのではなく、軽くティッシュオフしてからパウダーをのせてください。
できれば、崩れる前に予防するのがベストです。
3.【補足】今回使用したメイクアイテム
参考として、今回使用したメイクアイテムをご紹介しておきます。
記事作成にあたり、メーカーからの商品提供はなし。すべて河原姉妹が独自に選んだメイクアイテムです。
下地
dプログラム:メディケイテッド・コンシーラーベース
ファンデーション
MAC:ミネラライズ モイスチャー SPF 15 ファンデーション
パウダー
ナチュラグラッセ:ルースパウダー01
アイメイク
アイシャドウ
- アリマピュア:Luminous Shimmer Eyeshadow チャイ
- MAC:エレクトリック クール アイシャドウ コイル
- MAC:エレクトリック クール アイシャドウ ピュア フラッシュ
アイライナー
- レブロン:カラーステイ アイライナー ブラウン
- フローフシ:モテライナー リキッド ブラウン
マスカラ
- メイベリン:ボリューム エクスプレス ラッシュセンセーショナル ブラック
ツヤ出し
イプサ:ザ・タイムR デイエッセンススティック
リップ
エトヴォス:ミネラルリッププランパー アセロラピンク
ハイライト
MAC:ミネラライズ スキン フィニッシュ #LIGHTSCAPADE
プロの現場で使われるメイクアイテムが揃っていますが、普段はプチプラアイテムでも問題ないとのこと。
大事なのはベースメイクの基本手順をしっかりと抑えることで、高い商品なら良いというわけではないそうです。
4.【まとめ】メイクは答えの無い真剣勝負の世界
今回メイクアップアーティストの仕事を見学させてもらい、その真剣な表情でメイクを施す姿はとてもカッコよかったです。
普段は笑顔で親しみやすい河原姉妹ですが、現場に入ると一気にプロの顔つきへ。
自分の好みを押し付けず、相手の要望をしっかりヒアリングして、さらに期待を超える満足度を提供する真剣勝負の世界なのだと感じました。
答えのないメイクで、いかに正解へ近づけるか。また、良い意味での裏切りや遊び心も交える様(さま)は、文字通りアーティストの仕事だと思いました。
これからメイクアップアーティストを目指す方にも、この記事が参考になれば嬉しい限りです。
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