「povo2.0とUQモバイルはどっちがいいの・・?」
povo2.0は基本料金が0円で、データ容量やかけ放題を「トッピング」という形で追加するauの格安プランです。自由度の高さで人気を集めています。
一方、UQモバイルはauのサブブランドです。割安な月額料金を実現しつつ、店舗サポートや口座振替対応など大手キャリア並みの手厚いサービスを受けられます。
どちらもKDDIグループのブランドですが、サービス内容は異なります。では、どのような違いがあり、どちらを申し込むべきなのでしょうか?
本記事ではpovo2.0とUQモバイルの違いを徹底比較してみました。どちらに申し込むか悩んでいる人はぜひ参考にしてください。
【項目別】povo2.0とUQモバイルを徹底比較
まずはpovo2.0とUQモバイルの違いを一覧表にまとめてみました。
項目 | povo2.0 | UQモバイル |
---|---|---|
料金 | トッピング制 | 段階・定額制 |
初期費用 | 0円 ※年間6回線目以降は3,300円 |
3,850円 |
データ使い放題 | 330円/24時間 | × |
自宅セット割 | × | 〇 |
かけ放題オプション | あり | あり |
留守番電話 | × | 330円/月 |
通信速度※ | 非常に速い | 非常に速い |
低速通信の速度 | 最大128kbps | 最大300kbps~1Mbps |
データ繰り越し | × | 〇 |
サポート | チャット | 店舗、電話、チャット |
支払い方法 | クレジットカード、ペイディ | クレジットカード、口座振替 |
端末セット | × | 〇 |
同じKDDIグループのサービスですが、内容は大きく異なりますね。
ここからは以下の項目に分けて、両者を徹底比較していきます。
比較項目
- 料金
- かけ放題
- 通信速度
- サポート
- 支払い方法
- デメリット
- 両者の共通点
料金
まずは料金面での比較ですが、povo2.0とUQモバイルは料金体制が大きく異なります。
povo2.0は「基本料0円」で、使いたい通信容量分だけトッピングを都度課金する従量制システムが特徴です。トッピングは「30日」「90日」「180日」などがあり、利用期間と用途に応じて購入できます。定額の月額プランとは性質が異なります。
UQモバイルは月額定額で利用できる“定額制”プランを採用しています。割引サービスによって実際の負担額が大きく変わる点も特徴です。
povo2.0の料金
データ容量 | トッピング価格 | 有効期間 |
---|---|---|
1GB | 390円 | 7日間 |
3GB | 990円 | 30日間 |
20GB | 2,700円 | 30日間 |
60GB | 6,490円 | 90日間 |
150GB | 12,980円 | 180日間 |
24時間データ使い放題 | 330円 | 24時間 |
※基本料金0円。使いたい分だけ都度トッピング購入。
UQモバイルの料金
コミコミプランバリュー | トクトクプラン2 | |
---|---|---|
月額基本料金 | 3,828円 (10分かけ放題付帯) |
4,048円 |
月額料金 (割引適用時) |
– | ~5GB:1,628円 1GB超~30GB:2,728円 |
データ容量 | 35GB | ~30GB |
※トクトクプラン2は5GB以下/月なら自動で1,100円割引、さらに自宅セット割・au PAYカード支払い割適用で 最安1,628円 まで下がる(5GB超~30GBは割引適用で2,728円)。
※コミコミプランバリューは割引条件不要で、10分かけ放題と大容量35GBがセット。
※どちらも余ったデータは翌月くりこし可能。
- povo2.0:基本料金が0円で、自由に通信量(トッピング)を追加する
- UQモバイル:毎月定額で決まった容量を使える
一概に比較するのが難しいですが、1ヶ月に利用する容量が同じ場合はpovo2.0が割安です。
povo2.0は「使う分だけ支払う」方式のため、データ消費が月3GB程度なら990円と非常に低料金。ただし、購入や更新の作業が都度必要です。
UQモバイルは容量に応じた定額を毎月自動で支払い。「自宅セット割」を利用すると割引額が大きくなります。
povo2.0の150GBトッピング(12,980円/180日)を毎月25GBで使う場合、1ヶ月あたり約2,163円となり、UQモバイルの20GB以上のプランより安価です。
povo2.0は初期費用や各種手数料も割安です。事務手数料に加えて、SIMカードやeSIMを再発行する際の手数料も無料です。余計な手数料がかからないのも、povo2.0のメリットと言えます。
UQモバイルは自宅セット割がお得
UQモバイルは、au回線のネット(auひかり・ビッグローブ光・auでんき等)と組み合わせることで「自宅セット割」が適用可能です。
該当回線の契約がある場合、月額料金から大幅な割引が受けられます。
自宅セット割対象の組み合わせ
(1)インターネットコース
(2)でんきコース
割引適用条件は、インターネットコースまたはでんきコースの対象サービス契約が必要です。
かけ放題
続いてはpovo2.0とUQモバイルのかけ放題オプションを比較してみましょう。
項目 | povo2.0 | UQモバイル |
---|---|---|
5分かけ放題 | 550円/月 | – |
10分かけ放題 | – | 880円/月 |
無制限かけ放題 | 1,650円/月 | 1,980円/月 |
通話パック60分 | – | 660円/月 |
どちらも無制限かけ放題が用意されており、電話をたくさんかける人でも安心です。
オプション料が安いのはpovo2.0ですね。基本料金が0円なので、無制限かけ放題だけを追加すれば「月額1,650円の電話専用回線」として使えます。
一方、UQモバイルのかけ放題オプションには月額440円の電話基本パック(V)が含まれています。
UQモバイルの電話きほんパック(V)に含まれるオプション
- お留守番サービスEX
- 割込通話
- 三者通話サービス
- 迷惑電話撃退サービス
povo2.0では留守番電話や割込通話が用意されていません。これらのサービスを使うなら、UQモバイルのかけ放題がお得と言えます。
通信速度
続いてはpovo2.0とUQモバイルの通信速度を比較してみましょう。
スマホやネットの通信速度を比較できる「みんそく」のデータを引用してみました。データはいずれも2025年8月時点における過去3ヶ月の平均速度です。
下り通信
時間帯 | povo2.0 | UQモバイル |
---|---|---|
朝 | 114.61Mbps | 71.78Mbps |
昼 | 83.69Mbps | 63.67Mbps |
夕方 | 73.43Mbps | 78.6Mbps |
夜 | 84.87Mbps | 57.52Mbps |
深夜 | 72.1Mbps | 127.53Mbps |
上り通信
時間帯 | povo2.0 | UQモバイル |
---|---|---|
朝 | 13.46Mbps | 12.63Mbps |
昼 | 14.24Mbps | 17.41Mbps |
夕方 | 13.82Mbps | 13.06Mbps |
夜 | 18.49Mbps | 11.82Mbps |
深夜 | 15.56Mbps | 15.02Mbps |
時間帯によって多少の差があるものの、どちらも安定した速度が出ています。通信速度は互角ですね。
お昼や夕方など、回線が混雑しやすい時間帯も速度が落ちていません。povo2.0でもUQモバイルでも、速度が遅くて困ることはないでしょう。
掲載値はサイトや集計期間によって多少前後します。最新値で前月比±10~30Mbps幅の誤差は生じます
低速通信の速度はUQモバイルがリード
高速通信は互角のpoco2.0とUQモバイルですが、低速通信はUQモバイルが大きくリードしています。
低速通信時の速度
- povo2.0:最大128kbps
- UQモバイル:最大300kbps~1Mbps
povo2.0の低速通信は最大128kbpsと遅く、SNSやちょっとした調べものもままなりません。
一方、UQモバイルは最大300kbps~1Mbps(プランによる)の低速通信を使えます。
SNSやブラウジングなら300kbpsでもそれなりに使えますし、1Mbpsなら標準画質の動画視聴や音楽ストリーミングサービスも快適です。
UQモバイルは低速通信が速いだけでなく、余った容量を翌月に繰り越せる「データ繰り越し」にも対応しています。
サポート
povo2.0とUQモバイルではサポート体制も大きく異なります。
- povo2.0:完全オンライン、サポートはチャットのみ(一部自動応答)。店頭・電話相談不可。
UQモバイル:実店舗・電話・チャットいずれも対応。初心者向け・シニア層にも安心感あり。
povo2.0はオンライン専用プランなので、店舗での取り扱いはありません。サポートもチャットのみなので、初心者にはややハードルが高めです。
一方、UQモバイルはチャットだけでなく店舗と電話でもサポートを受けられます。とくに、店舗で対面によるサポートを受けられるのは大きなメリットです。
スマホ初心者やシニア層など、サポートを重視する人はUQモバイルを選びましょう。
支払い方法
povo2.0とUQモバイルでは、対応する支払い方法も異なります。
- povo2.0:クレジットカード、あと払い(ペイディ)
- UQモバイル:クレジットカード、口座振替
povo2.0の主な支払い方法はクレジットカードです。
ただし、現在は「あと払い(ペイディ)」にも対応。これを利用すれば、コンビニ払いや銀行口座振替が選択できます。
従来のクレジットカードのみという仕様から利用の幅が広がっています。口座振替では支払えません。
UQモバイルはクレジットカードだけでなく口座振替でも支払えます。
口座振替は新規契約時から選択可能。クレジットカードを持っていない方や使用したくない方でも利用できます。
支払方法はオンライン申込時に指定でき、端末割賦払いも口座振替で対応しています(一部法人契約等は条件が異なる場合もあり)。
デメリット
続いてはpovo2.0とUQモバイルのデメリットを比較してみましょう。
povo2.0のデメリット
- トッピングが面倒
- 端末セットなし
- サポートはオンラインのみ
- データ繰り越しと速度切り替えなし
- 支払い方法はクレジットカードのみ
UQモバイルのデメリット
- 月額料金がやや高い
- 料金プランの種類が少なめ
povo2.0で高速通信を使う際はデータトッピングを購入する必要があります。自由度が高いというメリットの半面、毎回購入するのが面倒なのがデメリットです。
サポートはオンラインのみ、口座振替が使えないなどオンライン専用プランゆえに割り切った部分もあります。
一方、UQモバイルは月額料金がやや高いのがデメリットです。格安SIM全体で見てもやや高めの部類に入ります。
少しでも安く使いたい人は自宅セット割を活用しましょう。
また、プラン内容がシンプルゆえトッピングできるpovo2.0に比べると、自由度は高くありません。
両者の共通点
povo2.0とUQモバイルには以下のような共通点もあります。
- au回線を利用
- 通信速度が安定している
- 5GとeSIMに対応
- auかんたん決済が使える
- テザリングが無料
- 契約縛りなし
povo2.0とUQモバイルはどちらもau回線を利用するサービスです。
対応エリアもauと同じで、全国各地をカバーしています。よほどの山間部や地方でなければ、圏外を心配する必要はありません。
アプリ課金やネットショッピングの利用代金をスマホ代と一緒に支払える「auかんたん決済」にも対応しています。一般的な格安SIMにはないメリットですね。
povo2.0とUQモバイルはどっちを選べばいい?
ここまでpovo2.0とUQモバイルを比較してみましたが、結局どちらを選ぶのが良いのでしょうか?
両者の特徴やメリット・デメリットからまとめました。
povo2.0がおすすめな人
次のような人にはpovo2.0がおすすめです。
- トッピングの自由度、高いカスタマイズ性を求める人
- サブ回線で維持費を最小限にしたい人
- サポートがオンラインのみでOKな中~上級者
- クレジットカードまたは「あと払い(ペイディ)」が使える人
povo2.0はトッピングを組み合わせて自分好みのサービスにカスタマイズできる自由度の高さが売りです。毎回トッピングする手間はかかりますが、UQモバイルより安く使うこともできます。
トッピングを苦に感じないのであればおすすめです。
オンライン専用プランなので、対面によるサポートは受けられません。ある程度のトラブルは自分で解決できる中~上級者向けのプランですね。
UQモバイルがおすすめな人
次のような人にはUQモバイルがおすすめです。
- サポート重視・実店舗相談が必要な人
- auでんき・auひかり等が自宅にある人
- クレジットカードを持っていない人
- 毎月のデータ量が安定・定額が安心な人
UQモバイルはUQスポットやauショップといった実店舗で取り扱いがあります。対面による手厚いサポートを受けられるので、サポート重視の人にピッタリです。
料金はpovo2.0よりやや高めですが、自宅セット割を適用できれば割引を受けられます。auでんきやauひかりを利用している場合は、自宅セット割を利用するのがおすすめです。
また、povo2.0と違いクレジットカードだけでなく口座振替でも料金を支払えます。クレジットカードを持っていない場合は、UQモバイルを選びましょう。
pocvo2.0とUQモバイルを併用するのはあり?
迷ったときはpovo2.0とUQモバイルを併用するのもおすすめです。
povo2.0は基本料金が0円なので、トッピングを購入しなければコストがかかりません。UQモバイルしか契約していない時と同じ料金で、2社を保有できます。
基本はUQモバイルを利用し、状況に合わせてpovo2.0のトッピングを追加するのがおすすめです。
- データ通信をたくさん使いたいときだけpovo2.0の24時間データ使い放題を使う
- 足りなくなった時に1GBや3GBのトッピングを追加する
- povo2.0の無制限かけ放題だけ使う(UQモバイルより少し安く抑えられる)
povo2.0・UQモバイル間の乗り換え方法
ここではpovo2.0・UQモバイル間の乗り換え方法について解説します。
両社間の乗り換えでは違約金がかかりません。
povo2.0からUQモバイルへ乗り換える手順
povo2.0からUQモバイルへ乗り換える手順は以下の通りです。
- 使用端末がUQモバイルで利用可能か事前確認
- 本人確認書類/支払い用カードの用意
- UQモバイル公式サイト等で乗り換え申込
- SIM到着後、開通手続き・回線切替で完了
事前に、本人確認書類(運転免許証など)とクレジットカードまたはキャッシュカードを用意します。
準備が整ったら、UQモバイルオンラインショップからUQモバイルを申し込んでください。画面の指示に従ってプランやオプションを選択し、契約者情報と支払い情報を入力すればOKです。
SIMカードが届いたら会員向けページ「my UQ mobile」にログインし、回線切替手続きしてください。
回線切替手が終了するとpovo2.0は自動的に解約され、回線がUQモバイルに切り替わります。
UQモバイルからpovo2.0へ乗り換える手順
UQモバイルからpovo2.0へ乗り換える手順は以下の通りです。
- 本人確認書類、クレジットカード(あるいはペイディ等)を準備
- povo2.0アプリやWebで申込
- SIM受取後、回線切替・開通手続きで完了
事前に本人確認書類とクレジットカードも用意しておきましょう。
UQモバイルと違い、povo2.0は口座振替に対応していません。申し込みの際はクレジットカードかペイディが必須です。
申し込みの準備が出来たらpovo2.0アプリから申し込んでください。画面の指示に従って情報を入力し、本人確認を済ませればOKです。
SIMカードが届いたら開通手続きを実施してください。開通手続きが終了するとUQモバイルは自動的に解約され、回線がpovo2.0に切り替わります。
短期解約で乗り換えるとブラックリストに入る?
povo2.0・UQモバイル間を短期解約で乗り換えると、ブラックリストに入る可能性があります。
どちらもKDDI傘下のブランドですが、あくまでも別のサービスです。「同じサービス内での契約変更」ではなく「解約してから別サービスへ移る」ことになります。
ブラックリスト入りの条件は公表されていないため、短期解約ですぐにブラックリストに入るかどうかは分かりません。
もしブラックリストに入ると、当分の間はpovo2.0もUQモバイルも(そしておそらくauも)契約できなくなります。短期解約は避けるのがおすすめです。
短期解約の目安は6か月以内
まとめ
最後に、povo2.0とUQモバイルのどちらを申し込むべきか、おさらいしておきましょう。
povo2.0がおすすめの人
- トッピングで自由にカスタマイズしたい人
- ある程度のトラブルは自分で解決できる人
UQモバイルがおすすめの人
- サポート重視の人
- auの電気や光回線を利用している人
- クレジットカードを持っていない人
povo2.0はトッピングによる自由度の高さが最大のメリットです。使い方に合わせてカスタマイズしたい人に向いています。
一方、UQモバイルは格安料金ながら店舗で対面サポートを受けられるのが特徴です。スマホ初心者やシニア層など、サポートを重視したい人に向いています。
同じグループのサービスでも、povo2.0とUQモバイルはサービス内容が大きく異なります。本記事を参考に、自分にピッタリなサービスを選んでくださいね。