この記事で分かること
- 成行と指値(逆指値)注文の違い
- IFD・OCO・IFO注文の使い方
- 実際の取引画面でIFO注文する様子
FXでは一口に注文を出すといっても、様々なやり方があります。
例えば、事前に損切りや利確ラインを決めておく、あるいはリアルタイム価格ではなく◯◯円になったら買う・・といった注文が可能です。
頻繁にチャートが見られないサラリーマンは特に、習得しておく価値がありますよ。
この記事では、FXの注文方法について詳しく解説。まずは基礎となる成行・指値の違いを説明して、そのあと応用編としてIFD・OCO・IFO注文について説明していきます。
ぜひ、参考にして下さいね。
1.【基礎編】成行・指値・逆指値注文
①成行注文とは?
成行(なりゆき)注文とは、現在の表示価格(リアルタイム価格)で売買することを意味します。
成行注文のメリットは、何といってもスピード。今すぐ注文を成立させたい場合に重宝します。
注意点として、成行注文では稀に注文時のレートと約定時のレートがずれる場合があります。これをスリッページと言います。
スリッページが起きる頻度は、FX業者の約定力に依存します。
②指値注文とは?
指値注文とは、リアルタイム価格で取引する成行注文に対して、注文価格を指定します。
「ドル円レートで現在は100円だけど、99円になったら買い」といった注文予約を入れられます。
指値注文は現在レートより有利な条件になったとき、決済を行います。
そのため、
- 買いエントリー:現在レートより安い価格を指定
- 売りエントリー:現在レートより高い価格を指定
に指値注文を入れます。
③逆指値注文とは?
逆指値注文は、指値注文の反対で現在レートより不利な状況になったときに入れる注文方法です。
損切りライン、あるいは利益確保を設定できる注文方法です。
現在レート103円で買いエントリー。思惑が外れて下落した場合に備えて、102円に逆指値注文。
仮に、102円以下まで暴落しても損失を食い止めることができる。
現在レート103円で買いエントリー。思惑通り105円まで上昇。ただ、このあと上がるか下がるか分からないので104円で逆指値注文。
仮に暴落しても104円で決済されるので利益は確保される。
2.応用編:IFD・OCO・IFO注文
①IFD注文とは?
IFD(イフダン)注文は、
- 新規注文
- 決済注文
を同時に行います。
IFDは通称イフダン(英語だとIf Doneと書く)と言う
例:現在レートが103円の場合
- 102円になったら買い(新規注文)
- 104円になったら売り(決済注文)
IFD(イフダン)は、利益を狙う場合ではなく、あらかじめ損切りラインを指定しておく使い方も有効です。
損切りで使う例:現在レートが103円の場合
- 102円になったら買い(新規注文)
- 101円になったら売り(決済注文)
IFD(イフダン)を使えば、あらかじめポジションの入り口と出口が決められるので、寝ている間にすべてを失ってしまった・・といったことを防げます。
また、狙っている価格になるまで待つ必要もありません。
②OCO注文とは?
OCO(オーシーオー)注文とは、保有しているポジションに対して利確と損切りの注文を同時に出して、どちらか決済されたら片方はキャンセルされる注文方法です。
OCOはOne Cancels the Otherの略
例:現在レートが103円の場合
- 104円になったら決済(利確)
- 102円になったら決済(損切り)
思惑通り価格が上昇して104円で決済。102円の損切り注文はキャンセルされる
③IFO注文とは?
IFO(アイエフオー)注文とは、IFDとOCOを組み合わせた注文方法です。
IFO=IFD+OCO
IFD(イフダン)にて指値で新規注文を行い、OCOで利確・損切りラインをあらかじめ設定できます。
例:現在レートが103円の場合
- 102円になったら買い(新規注文)
- 104円になったら決済(利確)
- 101円になったら決済(損切り)
外部参考:おすすめのFX会社
3.本当に理解できているか、実際のトレード画面で復習
さて、ここまでで成行・指値(逆指値)の違いと、IFD/OCO/IFO注文について理解が深まったと思います。
最後に、本当に理解できているか実際の注文画面で確認してみましょう。
オーダー方法はFX業者によって変わりますが、ここでは多くのトレーダーに愛用されているMT4で説明します。
注文するのはIFOです。
IFO注文を実践
こちらが、MT4の新規注文画面です。まずは、「タイプ」を「カウントダウン注文(成行)」から「指値注文」に変更します。
続いて、その下の「タイプ」でBuy Limit(指値の買い注文)になっていることを確認。ショートの場合は、Sell Limit(指値の売り注文)を入れましょう。
数量は取引するロット数を入力。そして、指値で買いたい価格を指定します。
最後に、利確ラインと損切りラインを入力。Stop Lossには損切り、Take Profitには利確の数字を入れて下さい。
この例の場合は、103円で指値注文、102円になったら損切りで104円になったら利確を入れています。入力が終わったら「注文」を押して終了です。
以上で、IFO注文は完了。びっくりするほど簡単でしたね。
あとは、自動で決済が進んでいくので、画面に張り付く必要はありませんよ。
4.この記事のまとめ
今回は、成行と指値(逆指値)注文の違いとIFD/OCO/IFO注文について詳しく解説してきました。
FXには様々な注文方法があり、さらに専門用語が出てくると頭が混乱しますが、内容はいたってシンプル。
最も応用されたIFO注文でさえも、新規注文と損切り・利確ラインをあらかじめ決めるだけといった分かりやすさです。
注文方法をマスターすれば自動で注文&決済できるので、副業でFXを行う方には最適です。ぜひ、実際のトレードでも活かしてくださいね。
おさらい
成行注文とは?
現在表示中のリアルタイム価格で注文する方法のことです。
指値注文とは?
指定した価格で注文(現在レートより有利な条件)する方法のことです。
逆指値注文とは?
指定した価格で注文(現在レートより不利な条件)する方法のことです。
IFD注文とは?
新規注文と決済注文を同時に行う方法のことです。
OCO注文とは?
現ポジションに対して利確・損切りを設定する注文方法のことです。
IFO注文とは?
新規注文と利確・損切り設定を同時に行う(IFD+OCO)注文方法のことです。