SIMロック解除って何・・・?
理解できそうでよく分からないSIMロック解除という言葉。また、意味だけでなくデメリットの有無や手続方法も気になるところです。
この記事では、SIMロック解除とは何か初心者でも分かるように解説しました。記事を読み終えれば、スマホに詳しくない友人や家族へ完璧に説明することができますよ。
この機会にSIMロック解除について、ぜひマスターして下さいね。
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1.SIMロック解除とは?
さっそくSIMロック解除の意味について見ていきましょう。
1-1.そもそもSIMとは?
SIMロック解除のSIMとは何でしょうか。SIMとは、携帯電話の契約者の個人情報を書き込んだICチップとなります。SIMのことをSIMカードと呼ぶ場合もあります。
書き込まれる情報は電話番号、通話履歴、データ消費量など様々です。毎月の利用料金もSIMの情報を元に決められます。そのため、SIMは利用者と携帯会社を繋ぐ重要な接点となっているのです。
指先ほどのサイズしかないSIMカードには重要情報が書き込まれている
なお、SIMカードについてさらに詳しくは以下の記事でも解説しています。
1-2.SIMロック解除の意味
SIMロックとは他社でSIMカードを使えないようにするための設定を意味します。このロック設定は大手キャリア(au、ドコモ、ソフトバンク)が行っています。
そして、SIMロック解除とはSIMカードを他社で自由に使えるように、設定されたロックを外す(SIMフリー化する)ことを意味します。
SIMロックを外せば契約会社の選択肢が広がる
SIMロックの文化は日本独自のもので海外ではほとんど見かけません。自由競争の観点からも大きな阻害となっているSIMロックですが、2015年から総務省のお達しによりSIMロック解除が義務化されました。
大手キャリア(au、ドコモ、ソフトバンク)のスマホでも条件を満たせば自由にSIMロック解除の手続きができます。なお、SIMロック解除後の契約状態ですが、特に何も変わりません。解約になることも無いですし、アプリが使えないなど不便が生じる心配も無いです。
1-3.SIMロック解除のメリット・デメリット
SIMロック解除を行うと、以下のメリット・デメリットがあります。
メリット
(1)格安SIMが利用できる
SIMロック解除した端末はSIMフリーとなります。その結果、格安SIM会社との契約も自由になります。格安SIMなら毎月の利用料金が半額以下まで節約可能です。
同じ端末を使っているのに、SIMカードを入れ替えるだけで利用料金が安くなるため、SIMロック解除を行う方のほとんどが格安SIMの利用を目的としています。
(2)海外の現地SIMが利用できる
SIMロック解除を行うと、海外のSIMカードを使えるようになります。海外で快適にデータ通信を行うなら、海外用のモバイルWi-Fiルーターよりも現地で購入できるプリペイドSIMの方がいいです。頻繁に海外に行く方はSIMロック解除した端末が大きく役立ちます。
(3)端末の市場価値が上がる
SIMロック解除を行うと、中古販売店やオークションで端末を売る時に売却価格が上がります。SIMロック解除済みの端末は、利便性が高いため市場価値が上昇するためです。いつか手持ちの端末を手放す時に、メリットを享受できるでしょう。
デメリット
通常、メリットとデメリットは表裏一体ですが、SIMロック解除に関しては特にデメリットが存在しません。よく挙がるデメリットとして、キャリアショップでサポートを受けられなくなる、キャリアメールが使えなくなるなどが言及されています。
しかしこれらは、SIMロック解除というよりも格安SIMに乗り換えて大手キャリア(au、ドコモ、ソフトバンク)の契約を解約することで生じるデメリットです。
SIMロック解除しただけでは、契約上不利になることはありませんし、端末の使い心地も変わらないため何もデメリットはありません。あくまで、他社で契約できるかできないかだけの違いとなります。
1-4.自分で手続きすれば手数料は無料
SIMロック解除の手続きは、自分で行えば手数料が無料となります。自分でSIMロック解除を行うにはオンラインから手続きをします。
手数料の有無
- オンライン(My docomo、My au、My SoftBank):無料
- 電話(ドコモのみ手続き可):3000円
- キャリアショップ:3000円
オンラインでの手続きは電話やキャリアショップと違って待ち時間が無いので5分程度で完了できます。手続方法も簡単なので最もおすすめです。
※詳しいSIMロック解除のやり方は次章から解説します
1-5.SIMロック解除の条件
SIMロック解除は誰でも手続きできるわけではありません。必ず以下の条件を満たす必要があります。
ドコモ、au、ソフトバンク共通
- 2015年5月以降の機種であること
- ネットワーク利用制限中でないこと
- 契約者本人であること
- 機種購入日から101日以降であること
- 端末が故障していないこと
- 解約後は100日以内なら手続き可能
- 中古端末(白ロム)は手続き不可
2015年5月以前の機種ですがSIMロック解除の機能が無いため、技術的に手続きが不可となっています。iPhoneの場合は、iPhone6sからSIMロック解除が可能です。iPhone6/6 Plus以前は手続きが不可なので注意しましょう。
ネットワーク利用制限は、利用料金の支払いや不正利用があった際にデータ通信が制限される仕組みです。普通にスマホが利用できているなら気にする必要はありません。機種購入日から101日以降の条件ですが、端末を一括払いで購入した方は即SIMロック解除が可能です。
分割払いで端末を購入した方のみ、101日以降のルールが適用されます。中古端末(白ロム)の場合は元の契約者でなければSIMロック解除ができません。SIMロック解除ができるのは、あくまで端末を最初に契約した本人だけとなります。
2.SIMロック解除の方法
ここでは、au、ドコモ、ソフトバンクのSIMロック解除をする方法について解説します。なお、auとソフトバンクは電話からの手続きが不可となっているため注意して下さい。
2-1.au
auでは以下の方法でSIMロック解除を行います。
※手数料はMy auが無料、auショップが3000円となります
My au(スマホ、パソコン)
- SIMロック解除の手続きページにアクセス
- 「SIMロック解除のお手続き(My au)」をタップ
- My auにログイン
- SIMロック解除可否を確認してチェック
- 「次へ」をタップ
- 「この内容で申し込む」をタップ
auショップ
本人確認書類とSIMロック解除する端末を持ってスタッフに申し出る
2-2.ドコモ
ドコモでは以下の方法でSIMロック解除を行います。
※手数料はMy docomoが無料、電話・ドコモショップが3000円となります
My docomo(スマホ、パソコン)
- My docomoにログイン
- メニューから「サービス一覧」をタップ
- 「SIMロック解除」をタップ
- 「SIMロック解除を行う機種」を選択
- IMEI番号を入力
- 「SIMロック解除解除を申込む」「SIMロック解除の注意事項に同意する」にチェック
- 「手続きを完了する」をタップ
※IMEI番号の確認方法
- iPhone:「設定」→「一般」→「情報」→「IMEI」
- Android:「設定」→「端末管理」→「端末情報」→「端末の状態」→「IMEI情報」
電話
151 (9:00~20:00、年中無休)に電話してSIMロック解除したい旨をオペレーターに伝える
ドコモショップ
本人確認書類とSIMロック解除する端末を持ってスタッフに申し出る
2-3.ソフトバンク
ソフトバンクでは以下の方法でSIMロック解除を行います。
※手数料はMy SoftBankが無料、ソフトバンクショップが3000円となります
My SoftBank(スマホ、パソコン)
- My SoftBankにログイン
- 「契約・オプション管理」をタップ
- 「SIMロック解除手続き」をタップ
- IMEI番号を入力
- 「解除手続きする」をタップ
ソフトバンクショップ
本人確認書類とSIMロック解除する端末を持ってスタッフに申し出る。
3.SIMロック解除できない機種の対処法
ここでは、残念ながら条件に合わずSIMロック解除ができない機種を持っている方に向けて対処法を解説します。
3-1.SIMフリースマホを購入
根本的な解決策となりますが、手持ちの機種を諦めて新たにSIMフリースマホを購入する方法があります。当然ながら端末代金が発生してしまいますが、この機会に機種変更してしまうのも一つの手でしょう。
端末代金を押さえたい場合は、格安SIM会社でSIMフリースマホを購入しましょう。SIMカードとセット契約となりますが(2年契約を条件とした割引が多い)、最大で実質0円まで端末代金を値引きしてくれます。
おすすめのSIMフリースマホとセット契約できる格安SIM会社は、以下の記事でまとめていますので参考にして下さい。
3-2.SIMロック解除アダプタでiPhone6以前をSIMフリー化
iPhone6/6 Plus以前はSIMロック解除の手続きができません。しかし、SIMロック解除アダプタを使用することで、iPhone6/6 Plus以前でもSIMフリー化することができます。
SIMロック解除アダプタとは、本来SIMロック解除できない機種に対して、端末情報を誤認識させることで強制的にSIMフリー化します。注意点として非公式な方法なので、端末が故障した場合の保証は無くなります。
※Android用のSIMロック解除アダプタもあります
SIMロック解除アダプタ
SIMロック解除アダプタの使い方は非常に簡単です。通常のSIMカードと同じ形状をしていて、現在のSIMカードと入れ替えるだけです。iPhoneの場合は、アクティベーション画面が表示されたら指定のSIMロック解除コードを打ち込みます。
SIMロック解除アダプタはAmazonなどネット通販で購入可能です。価格は2000~3000円です。偽物が多いのでユーザーの評価をしっかりと確かめましょう。
3-3.SIMロック解除不要の格安SIMに乗り換え
ドコモ、auの方ならSIMロック解除不要で格安SIMに乗り換えができる可能性があります。条件は、ドコモユーザーの方はドコモ系の格安SIM、auユーザーの方はau系の格安SIMを契約するだけです。
※契約前に必ず格安SIM会社の動作確認済端末一覧ページを確認しましょう。すべての機種がSIMロック解除不要というわけではありません。
ドコモ系の格安SIM
au系の格安SIM
※mineo、IIJmio、BIGLOBEモバイルはドコモ・auの両回線に対応
ソフトバンクユーザーの方は残念ながら、SIMロック解除無しで契約できる格安SIM会社がありません。SIMフリースマホを購入するかSIMロック解除アダプタを使用しましょう。
4.まとめ
いかがでしたか?
SIMロック解除を行えばあらゆる通信事業者と契約することができます。格安SIMはもちろん、大手キャリア間の移動も可能です。SIMロック解除を行うにあたりデメリットは特に無いので安心して下さい。SIMフリー化できたら、さっそく格安SIMに乗り換えましょう。
おすすめの格安SIMはこちらの記事でまとめているので参考にして下さいね。
https://l-kyojin01.jp/archive/4036