この記事のポイント
- 光回線の設備状況は各光回線業者の検索ページにて確認できる
- マンションの光回線設備が未導入なら、ホームルーターやWiMAXで代用できる
「マンションで光回線を使いたいけど、どうすればいいのか分からない・・」
自由に申し込みができる戸建てと違い、マンション・アパートは設備が導入されている光回線を申し込まないといけません。
建物によっては光回線が使えない、回線方式によっては速度が遅いなどマンションならではの注意点も多いです。
この記事ではマンション・アパートで光回線を利用する手順を解説。設備状況の調べ方についても詳しく解説します。
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1.マンション・アパートで光回線を利用するには?
マンションで光回線を利用するための流れは以下の通りです。
- マンションの設備状況を確認する
- マンション向けの料金プランで申し込む
- 工事に立ち会う
それぞれ詳しく解説していきますね。
手順1:マンションの設備状況を確認する
まずは自分が住んでいるマンションの設備状況を確認します。光回線を利用するためには、住んでいる(あるいは利用予定の)マンションに設備が導入されている必要があります。
各光回線の公式サイトから、設備が導入されているかどうかをチェックしてください。とりあえず、フレッツ光の導入があれば、ほとんどの光回線事業者に契約できますよ。
フレッツ光が導入済みのマンションでは、光コラボ(フレッツ光回線を利用したサービス)も契約できます。
フレッツ光より月額料金が安く、セット割やポイント還元など事業者ごとに独自の特典も用意されています。
代表的な光コラボ事業者
- ドコモ光
- ソフトバンク光
- ビッグローブ光
- @nifty光
- So-net光プラス
- OCN光
フレッツ光 東日本の確認方法
フレッツ光 東日本エリアの、マンション導入状況は以下の方法で確認できます。
トップページの「提供エリアの確認はこちら」に郵便番号を入力し「郵便番号から確認」を選択してください。
住所・番地を選択していきます。建物の形態では「集合住宅」を選択してください。
建物一覧の中から自分が住んでいるマンションを選択すると、設備が導入されているかどうかが分かります。
「ご指定の住所はフレッツ光の提供エリアです」と表示されれば、マンションタイプが導入されています。
フレッツ光 西日本の確認方法
フレッツ光 西日本エリアの、マンション導入状況は以下の方法で確認できます。
住所・建物を選択し「この住所で判定します」を押すと結果が出ます。判定結果が「ご指定の住所はフレッツ光のご提供エリアです」であれば設備が導入されています。
auひかりの確認方法
ドコモ光やソフトバンク光は光コラボ(フレッツ回線)なのですが、auひかりは独自回線なのでフレッツエリアとは異なります。
auひかりのマンション対応状況は以下の方法で調べましょう。
郵便番号を入力し、住居タイプで「マンション・アパートなど」にチェックを入れたら「提供タイプと料金プランの確認」を押してください。
住所を選択すると、その地域でauひかりマンションに対応している建物一覧が表示されます。その中に自分が住んでいるマンションがあれば利用可能です。
注意点として、auひかりはマンションによって利用できるプランが異なります。プランによって月額料金や通信速度が異なるので、利用できるプランの詳細も必ずチェックしてください。
NURO光の確認方法
NURO光は、フレッツ光・auひかりとは異なる回線を使用しています。導入したい方は、以下の方法で調べましょう。
住所を入力し「お住まいの住所はNURO光forマンションの提供エリアです。」と表示された後に、建物一覧に自分のマンションがあるかチェックしましょう。
マンションを選択し「今すぐお申し込みいただけます」と表示されればNURO光 for マンションの申し込みが可能です。
手順2:マンション向けの料金プランで申し込む
マンションに光回線の設備が導入されていることを確認できたら、マンション向けの料金プランで申し込みましょう。
どの光回線も判定結果からそのまま申し込みが可能です。申し込みが完了すると担当者から電話があり、工事日を確認します。
手順3:工事に立ち会う
光回線を開通する際は回線工事が実施され、契約者の立ち合いが必要です。申し込みの際に工事日を決められるので、自分の都合の良い日を指定しましょう。
工事内容は部屋に光コンセントが設置してあるかどうかで変わります。光コンセントは名前の通り光回線専用のコンセントです。
光コンセントが設置されていない場合の回線工事の流れを簡単にまとめました。
工事の流れ
- 光ファイバーケーブルをマンションの共用スペースまで引き込む
- 部屋に光コンセントを設置
- 光コンセントまで光ファイバーケーブルを引き込む
- ホームゲートウェイ(ONU)を設置する
建物の構造や光回線によって多少違いはありますが、おおむね上記の流れで工事が行われます。
すでに光コンセントがある場合は屋外工事は行われません。届いたホームゲートウェイ(ONU)を部屋に設置するだけでOKです。
2.マンション・アパートにおすすめの光回線
光回線は種類がたくさんありますがマンション向けでおすすめの光回線は、
- ドコモ光
- auひかり
- ソフトバンク光
です。いずれもスマホとのセット割があります。
セット割が利用できない場合は、対応エリアや通信速度などを考慮した上で選びましょう。
ドコモ光
最大通信速度 | 下り:1Gbps 上り:1Gbps |
---|---|
月額料金 (マンションタイプ) |
タイプA:4,000円 タイプB:4,200円 |
工事費 | 15,000円 |
スマホセット割 | ドコモ光セット割 |
ドコモ光は、NTTドコモの光回線サービスで、フレッツ光の回線を利用する光コラボの1つです。フレッツ回線を利用しているので、全国の広いエリアで利用できます。
ドコモのスマホとセットで利用すると「ドコモ光セット割」が適用され、ドコモの月額料金が最大1,000円割引されます。
ドコモ光(マンションタイプ)の月額料
金は他社よりやや高いですが、ドコモ光セット割を利用できるならもっともおすすめです。
auひかり
最大通信速度 | 下り:1Gbps 上り:1Gbps |
---|---|
月額料金 (マンションタイプ) |
タイプG/都市機構G:3,800円 タイプV/都市機構:3,800円 タイプE:3,400円 タイプF:3,900円 ギガ:4,050円 ミニギガ:5,000円 |
工事費 | 30,000円 |
スマホセット割 | auスマートバリュー |
auひかりは、KDDIの光回線サービスです。独自回線を利用しており、光コラボと比べて通信速度が速く安定しています。
最大通信速度はドコモ光やソフトバンク光と同じですが、実測値ではauひかりが優秀です。通信速度を重視するなら、auひかりを検討しましょう。
auひかりのマンションタイプはプランの種類が多く、建物によってどのプランになるか異なります。プランごとに月額料金や最大通信速度が異なるので、事前にしっかり調べてくださいね。
auスマホとセットで利用するとauスマートバリューが適用され、auスマホの月額料金が最大1,000円割引されます。auユーザーにはauひかりがおすすめです。
ただし、全国で使える光コラボと比べると対応エリアが限られています。設備が導入されているか、対応エリアかどうかを必ずチェックしましょう。
ソフトバンク光
最大通信速度 | 下り:1Gbps 上り:1Gbps |
---|---|
月額料金 (マンションタイプ) |
3,800円 |
工事費 | 24,000円 |
スマホセット割 | おうち割 光セット おうち割 光セット(A) |
ソフトバンク光は、ソフトバンクが提供している光回線サービスでドコモ光と同じ光コラボです。対応エリアはフレッツ光と同じなので、全国各地で利用できます。
ソフトバンクのスマホとセットでおうち割 光セットが適用、ソフトバンクのスマホ代が月額1,000円割引されます。
格安スマホであるワイモバイルとのセットでも、おうち割 光セット(A)が適用されて500円の割引を受けられます。
3.光回線を導入できなかったときの代替案
もし光回線を導入できなかった場合は工事不要のインターネット回線で代用しましょう。
代替手段は、ホームルーターとWiMAXが安定度・速度の両面からおすすめです。
ホームルーター
ホームルーターは、据え置き型のルーターをコンセントに挿すだけですぐにインターネットが利用できるサービスです。
工事が一切不要なので、光回線を導入できなかったマンションでも使えます。
後述するWiMAXと同じく無線(電波)を利用する方式ですが、大型アンテナを搭載しており電波強度が強いです。
また、ホームルーターによっては速度制限がないため、光回線のように思う存分インターネットを利用できます。
回線速度・安定性は光回線に及びませんが、大容量ファイルのダウンロードやオンラインゲームといった用途を利用しないなら十分でしょう。

WiMAX
WiMAXはモバイルルーターの電源を入れるだけでインターネットを利用できるモバイルWi-Fiの1つです。ホームルーター同様、開通工事が必要ありません。
しかもモバイルルーターはバッテリー駆動なので、自宅はもちろん外出先でもインターネットを利用できます。WiMAXはモバイルWi-Fiの中でもとくに通信速度が速いです。
直近3日間で10GB以上使うと一時的に速度制限がかかりますが、よほどヘビーユーザーでなければ気にする必要はないでしょう。

4.マンション・アパートで光回線を使う際のQ&A
マンションだと速度が遅い?
マンションだからといって、必ず速度が遅いわけではありません。しかし、以下のような理由によりマンションタイプは戸建てタイプより遅くなりやすいです。
戸建てより速度が遅くなりやすい理由
- VDSL方式だと最大通信速度が遅い
- 回線が混雑しやすい
VDSL方式だと遅い
マンションタイプの光回線は、
- VDSL方式:最大100Mbps
- 光配線方式:最大1~10Gbps
- LAN方式:最大100Mbps
の3つの方式があります。どの方式でもマンションの共用部分までは光ケーブルを利用します。
しかし、各部屋まで光ケーブルでつなぐのは光配線方式のみです。VDSL方式は電話回線、LAN方式はLANケーブルで共用部分と各部屋をつなぎます。
最後まで光回線でつなぐ光配線方式と比べると、VDSL方式とLAN方式は最大通信速度が遅いのがデメリットです。
LAN方式のマンションはあまりありませんが、VDSL方式のマンションはたくさんあります。VDSL方式の場合は光配線方式より最大通信速度が遅いため、当然実測値も遅いです。
また、マンションタイプの光回線は1つの回線を複数の住人でシェアします。インターネットを利用する人が多くなればなるほど回線が混雑し、通信速度が低下してしまうわけですね。
最大100MbpsのマンションでもモバイルWi-Fiより安定感あり
VDSL方式とLAN方式の最大通信速度は100Mbpsです。
ここ最近ではモバイルWi-Fiでも100Mbpsを越えるものが増えているため「これならモバイルWi-Fiのほうがいいのではないか」と思うかもしれません。
しかし、VDSL方式でもLAN方式でも、固定回線であるため安定感はモバイルWi-Fiより優れています。VDSL方式やLAN方式でも、光回線を利用する価値はあります。
壁に穴は開いてしまう?
多くの工事では配管やエアコンの穴などを通すので、新しく穴をあけることはありません。
ただし、建物の構造によっては光ケーブルを金具で固定するビス止めのために穴をあける必要があります。
建物を傷つけることになるので、必ず大家さんや管理会社から許可を取ってください。穴をあける許可を取れない時は、事前に工事業者へビス止めしないようお願いしましょう。
その場合、粘着テープを利用して光ケーブルを固定します。稀に粘着テープでの固定もできないことがありますが、たいていはOKしてくれますよ。
工事不要のケースはある?
すでに光回線の設備が導入され、部屋に光コンセントが設置されている場合は工事不要です。ホームゲートウェイもしくはONUを設置するだけで、光回線を使えます。
また、フレッツ光や光コラボ利用中で、別の事業者に乗り換える事業者変更の場合も工事が不要です。
設備未導入なら諦めるしかない?
マンションタイプ未導入でも、戸建てタイプの光回線を契約できる可能性があります。
戸建てタイプはマンションタイプより月額料金がやや高いですが、光回線を直接引くため通信速度が速く安定するのがメリットです。
戸建てタイプを契約する場合は大家さんや管理会社から工事の許可を取る必要があります。許可を取らずに勝手に工事するのは絶対にやめましょう。
5.まとめ
マンションタイプの光回線を利用する場合は、マンションに設備が導入されている必要があります。事前に各光回線の公式サイトから導入状況をチェックしてください。
設備が導入済みなら、光回線のマンションタイプを申し込めます。既に光コンセントが設置済みなら、工事不要ですぐにインターネットの利用が可能ですよ。
もし、マンションに光回線の設備がない場合は、戸建てタイプを利用できます。その際は、大家さんや管理会社の許可が必要です。
どうしても光回線を導入できないなら、ホームルーターかWiMAXで代用しましょう。どちらも工事不要で、電源を入れるだけですぐに使えます。